男（柏原崇）が小さな飛行場に降り立った。 客室乗務員の二人（キタキマユ、高橋 真唯）が見送っていると、その男は蹲って何かをじっと見ている。 男は何をしているのかと聞かれると、そこには靴跡があった。 そしてどうしてこの靴跡が残っているのか？ わけを知りたい？ と二人の加ｙ区質乗務員に尋ねると、二人は興味を示す。
のどかな田舎にある馬酔村に、ある日転校生として、村に持ち上がっている空港建設計画の責任者として国から派遣された楠木雄一郎（三浦友和）の息子・亮介（神木隆之介）がやってくる。 都会的な亮介はクラスの女子の人気者となるが、一日で人気者の地位を奪われた地元の悪ガキ・土田公平（ささの友間）は面白くない。
二人は取っ組み合いの喧嘩をするが、肥溜めに落ち、引き分けになる。 そして、それから二人は意気投合、一気に親友となっていく。
その帰り、二人は空に向かい呪文を唱えている少女を見かける。 呆然とする亮介と公平に少女は、UFOの存在を信じるか聞いてきた。 彼女の名はヒハル（大後寿々花）。 父はUFOに連れ去られたと信じ、ずっと父を乗せたUFOが迎えに来るのを待っていた。
亮介と公平は、大人たちを対象に、一応村を守りたいという考えのもと、あるいたずらを考える。 それは馬の糞に爆竹をセットし、近づいてくる大人を糞まみれにするという遊びだった。 成功を重ねていたが、ある時航平の母スミ（鈴木砂羽）が餌食なってしまう。
怒ったスミは公平を激しく折檻するが、そこにふらっと一人の男が。 彼は公平の父、スミの夫の信平（小日向文世）だった。 ようやく仕事が終わり帰ってきたのだが、音信不通で死んでしまったと思われていた。
その頃村では、空港建設反対派を雄一郎は金で 買収しようとし、推進派に寝返ったり、町を出て行ったりする者が現れた。 そんな大人たちの醜い争いに、子供たちも巻き込まれ始めていた。
亮介は強引な雄一郎のやり方に反発する。 亮介、公平、ヒハルの三人にとっては、秘密の丘で星を見ながらUFOを待つのが、唯一平穏で楽しい時間だった。 しかし、ヒハルは父が二度と帰ってこないことに少しずつ気づき始めており、悲しみの影が日々増していく。
子供から大人への一歩を踏み出しかけた三人は、現実が夢の砦をむしばんでいく恐怖に、まだ目を向けられないでいた。 雄一郎と反対派リーダー・天童（石橋蓮司）の対立や卑劣な手で雄一郎を追い出そうとするトバ（田中哲司）の企み、子供たちの仲間割れは激化。 もうこれ以上、大人たちに振り回されたくな いと亮介と公平が思い始めた時、丘の上の秘密基地が誰かに壊され、ヒハルが転落、大怪我を負う事件が起きるのだった…
空港建設、村おこしと、ちょっと不思議なファンタジーです。
物語は、大きくなった主人公が、空港で見つけた靴跡からの回想という事で始まって行きます。 村に空港ができる、それは村起こし、経済効果という面で、景気が良くなる半面、自然は無くなり、生態系も変わってしまう、何より自分の故郷が変貌することを意味しています。
ここにも賛成派と反対派がいますが、どうやら反対派の方が怪しげなんですがね。
しかし唯一そんな二つのいがみ合った勢力同士の中立地がＢＡＲ：花園、そこのママが大竹しのぶなんですね。 実は彼女がとても強いんですね。 そしてみんな幼馴染み、信平も雄一郎も彼女とは昵懇なんです。
そして、彼らの子供たちも、この村を彼らなりに愛していて、独自の考えをもって行動していきます。
ラストにちょこっとファンタジーになるんですね。 そしてあの現象は人工的にできるもんなんでしょうね。 結局空港はできるんですが、そういう葛藤があったかなかったかが大きいんでしょう。
靴のあとを飛行場で発見する
二人はヒハルと会う
彼女は父を待っていた
