anttiorbの映画、映像の世界

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俳優 亀岡拓次

2016年作品、横浜聡子監督、安田顕主演。

名脇役俳優の亀岡拓次(安田顕)は、37歳の独身。 声を掛けられればどんな場所の撮影でも参加するうえ、斬られ役でもヤクザ役でも何でもこなすため、多くの監督から重宝され気に入られていた。 西調布に住む彼は、仕事後に地元の行きつけのスナックで酒を嗜むのが楽しみだった。 でもこのままずっと独り身では淋しいと感じていた。
ある時マネージャー藤井(工藤夕貴)から、映画の役は落選したが舞台の話があるとの電話があった。 舞台の仕事はいつも断っていた亀岡だが、今回は引き受けることにした。
亀岡は映画の撮影のため長野諏訪に向かうが、到着早々撮影遅れで出番が次の日になってしまう。 既に弁当もなかったが、彼にはよくある出来事でしか過ぎない。
翌日の撮影後、亀岡は地元の小料理屋 『ムロタ』 を訪れた。美人な店の娘・安曇(麻生久美子)に、何処かで見たことがあると言われるも亀岡はごまかし、職業を尋ねられても適当に答えるのだった。 彼は俳優と言えども謙虚なのだ。
ニュースでやっていた、車を無停車で走らせるためにオムツを穿いたという話題で二人は盛り上がる。 郷土料理の寒天を食べた亀岡は味をしめ、そして明るくも少し憂いを帯び、ほろ酔い姿の安曇に亀岡は一目惚れしてしまうのだった。
次の日もムロタに出掛けた亀岡は、次に来るときは花束を持って店に来ると宣言した。
ホテルに帰ると、亀岡の映画を参考にしているという若い山之上監督(新井浩文)に褒められ、亀岡はムロタを諦め、諏訪をあとにするのだった。
東京に戻った亀岡は四ツ谷の劇場陽光座にて、舞台稽古に初めて参加する。 憧れの大女優松村(三田佳子)の指導は非常に厳しいものだった。
翌日。 三ノ輪でのVシネ撮影では、演技経験のないフィリピン人女優との共演だった。 NGばかり出す女優は最終的に逃げ出し、せっかくのキスシーンも無くなってしまう。 そんななか亀岡に、世界の巨匠スペイン人監督のアラン・スペッソ作品のオーディションの話が届くのだった・・・

監督は横浜聡子、初鑑賞でした。 主演は安田顕、変幻自在の俳優、今作の亀岡拓次そのものですね。 近作は 「銀魂」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15034352.html 「追憶」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14915140.html ですね。
物語は、有名ではないですが、プロフェッショナルの俳優、亀岡拓次のお話ですね。俳優としては何でもできる、監督の要望を忠実に再現できる、ある種特殊技能を持っている天性の俳優なんですが、私生活はちょっとアル中気味で、いまひとつ女にモテナイ。 しかしそんな彼が惚れてしまった、長野の諏訪の小料理屋の女性でした。
しかし、仕事が終わり次の仕事の場所に移動してしまい、なかなか行く機会を失ってしまうんですね。 しかし彼にとっては、初めての舞台だったり、仕事がこけたり、いろんなことが起きてしまうんですね。
有名でなくても、仕事をしっかりする、映画にはこういう役者が必要ですよね。 そんな彼がとうとうある役を射止めます。 しかしそれは果たして彼の大きな出世作になるのか? なかなか面白い作品でした。

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どんな役でもしっかり出来る俳優・亀岡拓次

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諏訪での撮影のとき入った居酒屋で

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若い女将に一目ぼれ

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若い監督には重宝されていた

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そして苦手な舞台にも出演

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そんな時有名外国人監督からのオファーが来る

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