anttiorbの映画、映像の世界

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50年後のボクたちは

2016年作品、ファティ・アキン監督、トリスタン・ゲーベル、アナンド・バトビレグ・チョローンバータル出演。

ドイツ。 14歳のマイク(トリスタン・ゲーベル)は、クラスのはみ出し者。 授業でアル中の母親(アニャ・シュナイダー)についての作文を読めば、“変人” と笑われ、先生からは大目玉。 同級生のタチアナ(アニヤ・ウエンデル)に片思いしながらも、臆病で話しかける事すらできないが、3週間後の彼女の誕生パーティーに向けてこっそり似顔絵を描いていた。
そんなある日、クラスに転校生がやって来る。“チチャチョフ” という聞きなれない名前の転校生(アナンド・バトビレグ・チョローンバータル)は、遠いロシアからやって来たらしい。 
目つきが悪く、変な髪型で二日酔い。 しかし成績はいきなり1位を取るほど優秀で、いきなりゲロを吐く奇行をする。 奇妙な転校生は “チック” と呼ばれ、その噂はたちまち学校中に広まる。
やがて訪れた終業式。 タチアナの誕生パーティーの招待状は、マイクとチックにだけ届かなかった。 似顔絵を破り捨て、部屋で1人、涙を流すマイク。 そして始まったマイクの夏休み。母親は断酒のための病院に入院。 浮気中の父親・ヨセフ(ウーヴェ・ボーム)は200ユーロを置いて、愛人と旅行に出かけて行った。
そこへチックが、オンボロのディーゼル車 “ラーダ・ニーヴァ” に乗って現れる。 どうやら盗んできたらしい。
タチアナの誕生会に呼ばれていないのが二人だけと確認をしたマイクとチック、しかし、チックはマイクが実に上手い彼女の絵をマイクが描いていたことを知り、ドライブに行こうというのだった。 渋々車に乗り込むマイク。 2人はまず向かった先は、タチアナの誕生パーティー会場だった。
そこでマイクは、渡せずじまいだったプレゼントを渡して去っていく。 その時にチックのドライビングテクニックを見せつける。 意外にかっこよくそこを去って行った二人、そして向かうサキはとにかく南にい行こうと云う事になるのだった。
途中追跡されないようにと、チックがマイクのスマホを投げ捨て、青いオンボロ車でひたすら南を目指して旅に出た2人。 目指すは、チックの祖父が暮らすという未開の地 “ワラキア”。
チックは用心深く、途中で車を隠し、食糧調達に行く。 警察に追われたり、波乱の夏の旅が始まるのだった…

どこかで見た感じの二人の少年の旅の作品、昨年の夏休みに見た 「グッバイ、サマー」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14429141.html とよく似ていますが、まあそれはさておき、楽しくもちょっと甘酸っぱい作品でした。
監督はファティ・アキン、監督作を見るのは初めてです。 主演の少年・マイク役がトリスタン・ゲーベル、彼も初めてですね。 チック役のアナンド・バトビレグ・チョローンバータルはアジア系のドイツ人に見えますが、今作ではロシア系となっていますね。彼はデビュー作です。
そして、後半から登場するちょっと変わった女の子・イザ、メルセデスミュラーという二人より年上の謎の女の子、彼女の存在が大きな中盤でのインパクトになります。
物語は、変人と、転校生の夏休みの旅のお話。 14歳で勿論免許も無く、どう考えても盗難車、「借りただけ(無断で)」 と嘯くチックですが、今までいっぱい運転をしていたようで、なかなかの運転技術なんですね。 そして何度もこんなことをやっているようで、捕まらないようにする要領も心得ています。
はじめは何となく距離があった二人でしたが、警察の追われ一旦離れ離れになり、再会したあたりから、だんだんと絆が生まれてくるんですね。
そして出会ったイザ、彼女のいたところが何とも変なところで、汚い言葉と、ボロボロの格好、おそらく強烈な悪臭を発している感じが画面からしてきます。 しかし、彼女が一緒にいることで、二人の旅にアクセントが付くんですね。 そして湖で彼女が体を洗った後に急に輝き始めてきます。
3人のあるいっときの旅、出会いでしたが、50年後に再会できたら夢がありますね。そんな作品でした。

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父は愛人と旅行に

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マイクはチャックと旅に

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どこからか盗んできた青い車

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食事を貰った家族

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しかし警官に見つかり

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そして彼女と出会う

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50年後の3人は?

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