2016年作品、イ・ゲビョク監督、ユ・ヘジン主演。
痕跡を一切残さず完璧に依頼をこなす伝説の殺し屋として裏社会にその名を轟かせるヒョヌク（ユ・ヘジン）、雨の日の夜、ターゲットをめった刺しにしてトランクに頬り込む。 もちろん頭からすっぽりとビニールを被り、血で染まったビニールを処分、そして雨があとは洗い流してくれる。
一方、売れない役者をしているジェソン（イ・ジュン）は、人生を儚み、もう終わりにしようと首をつろうとしていた。 その時、大家さん（イ・ヨンニョ）が家賃の催促に来て、部屋をもっときれいにしろ、不潔だと怒鳴られてしまう。 それもそうだと思ったジェソンは、せめて綺麗な体でと思い銭湯に行くのだった。
ちょうど同じとき、車の渋滞で、ヒョヌクが同じ先頭に立ち寄った。 ワイシャツの袖に昨日の仕事の時に着いた血が付着したので、それも気になったのだった。
ヒョヌクがお風呂に入った時、そこに誰かが飛ばした石鹸が彼の足もとに、彼はそれを踏み滑って転倒、そしてしたたかに頭を打って気絶をしてしまう。 そしてその時、身なりの綺麗だったヒョヌクを見ていたジェソンはヒョヌクのロッカーの鍵を自分のものとすり替えてしまった。
彼の財布には金がたんまり、ジェソンは大家に溜まっていた家賃を、周りの人たちにも、借金をすべて払い、これですべて帳消しにしたのだが、ここで罪の意識を感じ、ヒョヌクが担ぎ込まれた病院に行き、彼の物を返しに行く。
ヒョヌクはまだ眠っているようで、こっそり帰ろうとするが、彼は起きていて 「自分の知り合いか？」 とジェソンに訪ねるのだった。 自分は今までのことを覚えていないと言うヒョヌク、頭を打った拍子に記憶喪失になってしまい、自分はジェソンだと思っているようだった。
そこでジェソンはヒョヌクに成りすまし、彼のマンションに行く。 そこは超豪華な広いマンションで、一部屋で彼の汚いアパートと同じ広さがあった。 そこでジェソンは好き勝手な生活を始めるのだった。
一方ヒョヌクは退院する時にもお金がない。 たまたま居合わせた彼を担ぎ込んだ救急隊員のリナ（チョ・ユニ）の金を借り、家まで送ってもらう事になった。
汚いアパートにたどり着いたジェソンと思い込んでいるヒョヌク。 リナは彼が気になり、たびたび様子を見に来ることになる。 ヒョヌクは自分の仕事もわからず、何か自分のことの手掛かりを探す中、喧嘩が異様に強いこと、そして包丁さばきが抜群にうまいことがわかる。
それを聞いたリナは、自分の実家がやっている寿司屋で働かないかと声をかけるのだった…
予告編から、これは邦画の 「鍵泥棒のメソッド」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/8500048.html の韓国リメイクという事で、楽しみにしていました。 関東では1館の上映という事もあり、混んでいました。 根強い韓国作品という事と、これは主演の強面のユ・ヘジンのコメディという事でしょうね。
監督はイ・ゲビョク、監督2作目ですがこれは韓国国内でもメガヒットになっているようです。 主演のユ・ヘジンは、脇役で光る俳優さんで、多くの出演作があります。 怖い役もでき、3枚目の役もありますね。 近作としては 「ベテラン」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13923162.html 「あいつだ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14126008.html など。
そしてジェソン役でイ・ジュン、「俳優は俳優だ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14720219.html で主演をし、ちょっと変わった演技を見せてくれました。
そして今作のヒロインはリナ役でチョ・ユニ、「人類滅亡計画書」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13706610.html に出演しています。 そしてもう一人はウンジュ役のイム・ジヨンですね。 彼女は初めてでした。
内田けんじ作品なんで、邦画では彼の脚本、今作ではそこにアレンジが入り、私は時間がたっているせいもあるかもしれませんが、アクションも設定も上手くしていたと思います。
オリジナルでは途中に荒川良々演じる工藤が登場し、三つ巴みたいな設定になるんですが、今作はジェゾンの売れない役者という設定をうまく取り入れ膨らませて、エンディングに持って行っていますね。
日韓のリメイクの交流は大変面白く、その国に合った良さを取り入れながら、お互いの良さを引き出すのはいいことだと感じますが。
成りすました罪の深さを感じ病室に行くと
