木造校舎の小学校は、全校生徒数十名の小さな学校。 子どもたちは元気いっぱいで静香に質問をぶつけてくる。
友達で同じ教師を他校でしている小野(白石美帆)とは定期的にあって愚痴をこぼしている。 生徒が少なくてだいぶ楽になったのでは? といわれるが、それは40人もいるのと比べるとある面では楽かもしれないが、少ないなりに苦労も多いと静香は答えるのだった。
そんな中、ひとりの男の子が、いつも窓の外を見つめていることに静香は気づく。「白い船が見えるよ」 と、広い海原を指差して少年・好平(濱田岳)は言う。 その日から子どもたちの 「白い船」 捜査プロジェクトが始まった。
白い船なんか本当に見えるのか? 好平は本当に観たのか? 始めはクラスのみんなも、もちろん教師も、半信半疑で、何かのみ間違えではないのかと思っていたが、それがだんだん見つかり、そしてその船は一体何なのかという事になっていく。はたして正体は?…
別にミステリーではないので、これを種明かしするとまあちょっと考えればフェリーだとはわかりますね。 そして正体がわかり、子供たちの望みは一歩先になっていくんですね。
そうどうしても一回乗ってみたい、そうなって行きます。 このお話のいいところは、まず正体を探るところに、大人が、校長が静香もだんだん真剣になっていくんですね。
モデルになったのは、「れいんぼうべる」 「れいんぼうらぶ」 といい、かつて室蘭港 - 直江津港 - 博多港を結んだ九越フェリーという事でした。 映画に登場したのは、“れいんぼうらぶ” の方だという事ですね。
もちろんこれは実話で、生徒とこの後交流ができるとなっていくんですが、時代の流れと、環境の悪化で、今はこの航路はないようです。
ちょっとした少年たちの冒険譚や、心温まる大人たちの配慮が描かれているドラマでした。