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忍びの国

2017年作品、中村義洋監督、大野智主演。

天下統一に向け諸国を次々と攻め落としていく織田信長でさえ攻め入ることができない唯一の国、伊賀。 そこには、超人的能力を持ち人を人とも思わない人でなしの忍者衆が暮らしていた。
その中でも無門(大野智)は、どんな堅牢な門も彼の前では意味をなさないと言われるほどの凄腕だが、普段はこの上ないほど怠け者だった。
下山に対して百地三太夫立川談春)が攻撃を仕掛けた。 いつもの小競り合いだが、迎え撃った下山甲斐(でんでん)が応戦する。 なかなか下山の門を突破できない百地は無門を雇い門を突破させる。 彼はこれで生計を立てているのだった。
帰ろうとする無門を呼び止め、百地は下山次郎兵衛(満島真之介)を討取ればさらに報酬を出すと切り出すと、彼はあっさりと受ける。
場内にあっさりと入った無門は、“川” という決闘をはじめ、相手が次郎兵衛だと分かるとあっという間に刺し殺してしまう。 しかし彼が殺され悲しんだのは、この戦いを指揮していた次郎兵衛の兄の下山平兵衛(鈴木亮平)だけだった。 伊賀の国の人間は “虎狼の輩” といわれており、人間としての心を持っていないとされていたが、弟を殺され、それにまったく反応をしない父・甲斐にも憤るのだった。
無門は稼いだ金を持って家に帰るが、女房・お国(石原さとみ)には手厳しく諭されてしまう。 彼女は忍びの仕事で行った先から、あまりの美しさからできもしない約束をして妻にとしてさらってきた女だった。 しかし来てみたらその日暮らしの貧乏生活、彼女はいつも怒っていた。
そんな時、天正七年九月、信長の次男・織田信雄(知念侑李)が伊賀の国に迫って来ていた。 伊賀の国・十評定衆は、信長の力にはとてもかなわないとして、信長に従う密使を送ることを決め、平兵衛ともう一人を使者に送る。
しかし平兵衛はもう一人の使者を斬り捨て、信勝に伊賀を攻めよと言うのだった。 信勝たちは、忍びの策略かと訝しみ、伊賀を攻めてはならんという信長の言いつけを守ろうとするが、信勝は逆にそれは自分への叱咤だと解釈し、伊賀討伐を決めるのだった…

嵐の太野君主演作品、長いこと予告編をやっていたんで、まあこれはすんなり行って来ました。 設定が戦国時代の織田がどんどん勢力を伸ばしている時。 この作品で描かれているのはおおむね史実で、もちろん脚色はありますが 「第一次天正伊賀の乱」 ですね。
伊賀といえば、忍びのイメージがあり、今なら暗殺さえ請け負うスパイといったところ。 もちろんふつうは農業をしていますが、それ以上にいろんな技巧を凝らし、独特な活動ができ、仕事さえあればどこへでも行く、忍者集団、まあある意味スペシャリストというところですね。
確かに農産物ではなく、技術を売る人材派遣の国というところでしょうか。
しかし時は戦国、周りから織田の勢力がどんどん進行しとうとう伊賀も飲み込まれそうになるんですね。
監督は中村義洋、「殿、利息でござる!」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14150536.html から連続の時代劇であり、時代は違いますが、史実を扱っていますね。
太野君は 「怪物くん」 以来の主演映画、今回の無門はなかなか面白いキャラでした。 そして平兵衛役で鈴木亮平、彼の近作は 「海賊とよばれた男」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14612900.html になりますか。
石原さとみはお国役、近作は「シン・ゴジラ」になりますね。
物語は、この報酬しか求めない虎狼の輩たちが、自分の国を守るために戦をするのか? それがポイントですね。 笑わせてくれる忍びの手口、なかなか愉快な作品でしたが、なかなかしぶとい伊賀の輩でした。

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信勝が養子に入った北畠当主・具教

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信勝は元家臣の長野左京亮に殺させる

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伊賀を裏切り、伊賀を攻めさせようとする下山平兵衛

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そして無敵の無門

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そして無門の妻・お国

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伊賀の国・十評定衆

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