anttiorbの映画、映像の世界

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グローリー/明日への行進


1964年ノーベル平和賞を受賞したキング牧師デヴィッド・オイェロウォ)は、授賞式を終えた。 しかしアラバマのバーミングハムでは4人の少女が教会が爆破され殺された。
そんな中、アニー・リー・クーパー(オプラ・ウィンフリー)がアラバマ州セルマにて投票の申請をしていた。 クーパーは白人の職員に示された憲法や地方議員数などの質問には答えられたが、67人居る議員数全員の名前までは覚えておらず、投票権を却下された。
マーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師が率いるSCLC(南部クリスチャン指導者会議)のメンバーと共に、人種差別廃止を訴える次の戦いはアラバマ州セルマとなり、彼等がやってくるが、到着早々、キング牧師はホテルのロビーで白人男性に顔を殴られる。 前途多難な戦いが待っていたのだった。
翌65年3月7日、黒人の選挙権を求める525人の同志と共に、アラバマ州セルマから州都モンゴメリーまで80キロのデモ行進を始めるが、そこに待ち構えていたのは白人の州警察と民兵隊だった。
次々と黒人たちが殴り倒されていくニュース映像が全国に流れ、テレビの前の全米7,000万人が衝撃を受ける。
「肌の色など関係ない。 人は皆平等だと信じるならば共に行進しよう」 キング牧師の呼びかけに、全国から続々と人々が集まってくる。 翌日、黒人と白人、男と女、大人と子供がしっかりと腕を組み、彼らは再び歩き始めた・・・

これも劇場に行けなかった作品、なかなか上映館が合わず、行動半径が狭かったからでしょうね(^^)
重要人物の暗殺が相次いだアメリカ、この1964年は前年にケネディ大統領の暗殺が起こっていて、世間は騒然となっていましたね。 そしてジョンソンが大統領に就任し、キング牧師とのシーンは結構作品には描かれている、そんな時代を描いた実話作品です。
監督はエイヴァ・デュヴァーネイ、初鑑賞の女性監督です。 この作品でアフリカ系の女性監督として初めてオスカーノミネートをされました。
原題は 「selma」、私はこの意味が解らなかったのですが、これは公民権運動の激戦地という事なんですね。
驚くべきことはキング牧師を描いたドラマ映画は初めて製作されたという事ですね。 漠然と、公民権運動の推進者としての認識しかなく、多くの力強い演説シーン、そして暗殺された偉人という事しかわからなかったのが現実でしたが、巨大なヒーローという側面ではなく、牧師でありながら運動を円滑にするために苦労している人間、さらにはジョンソンとの関係性も画かれていました。 運動家であり、半分政治家としての側面さえ持っていたんですね。
衝撃の爆破シーンが前半にありますが、幼い子供たちがふっ飛ばされる、この衝撃は大きかった。
映画としては、キング牧師の苦悩が中心に描かれているんで、正直もどかしい展開であり、ジョンソン大統領があまりよく描かれていない、どっちかというと “政治屋”という感じでしたね。
これにはけっこう賛否両論あったようですが、基本的なキング牧師の人間像は良く描かれており、よく人となりがわかった作品だと感じました。

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妻と共に

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子供たちと

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そして政治家として

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公民権運動の中心に

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カリスマ性を発揮していく

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