2006年作品、ブラッド・シルバーリング監督、モーガン・フリーマン主演。
男(モーガン・フリーマン)は、かつて俳優としてそこそこ活躍していたが、ここ4年間は仕事に恵まれない日々を送っていた。
自らが製作を務めるインディーズ映画で映画界に復帰するため、オーディションを受けようかとパッキー(ジョナ・ヒル)の車で向かっていたが、あまり気乗りがしていないようだった。
今回の役柄はスーパーの店長らしい。 そこで役柄のリサーチのため郊外のスーパーマーケットに赴くが、店長が不在なうえスペイン系の住民が多く、レジ担当のスカーレット(パス・ベガ)以外は英語も通じない。
何とか彼女とコンタクトを取り密着していくが、店長代理のリー(クマール・パラナ)は耳が遠く、少しぼけている。 店長からは彼を一人にしてはいけないとスカーレットは言われているし、実質彼女のレジ打ちの技術でこのスーパーは保っている感じだった。
そして勤務時間が終わっても迎えの車が来ない。 困った彼は、言葉巧みにスカーレットの車に乗せてもらう事になるのだが、実は彼女もあることを抱えているのだった。
彼女は女優として活動しており、これからオーディションだというのだ。 しかし訛りがきつく、自信が無い。 だからオーディションに行くのも逃げ腰だった。 そこで彼はスカーレットにまずは衣装を買いに行くことを進める。
彼女には青が似合う、そして大胆な感じの服を選ばせ、化粧をして着替えている間、彼はすぐに店のみんなと仲良くなっていくのだった。 そしてオーディションのアドバイスをしながら、自分の今の状態を話していく…
監督はブラッド・シルバーリング、「キャスパー」 を撮っているんですね。 私は初めて作品を見ました。 主演と製作総指揮にモーガン・フリーマン、明らかにされてはいませんが、半分本人役な感じですね。 もしかしたらそっくりさんの役者役かもしれませんが、その辺りは暈されています。 名前はhimだったりhimselfだったりの記述なんですよね。
スカーレット役にはバス・ベガ。 彼女は 「グレース・オブ・モナコ 公妃の切り札」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12286119.html で、マリア・カラス役で出演していました。
物語は、出会った二人の1日の会話劇ですね。 インディーズ映画に今更出るためにオーディションを受けに行く “彼” が出会った同じ役者のスカーレット。 でも今の彼女は生活のため、スーパーのレジをしており、環境は最悪でした。 仕事をしない店長と、彼とできて妊娠している同僚にやり合う姿も画かれています。
しかし、彼女の致命的なところは、英語があまりうまくないこと。 それがコンプレックスとなり、自信が持てないんですね。 それをすぐに見抜いた “彼” は、彼女に優しく、ユーモアを交えて励ますだけでなく、彼女の中に自分をも見つけて行くんですね。
と書くと感動のいい作品なんですが、正直そうなんだろうと思いますが、ちょっと弱いんですね。 82分という短さからか、予算からか、もう10分二人のドラマを描いてほしかった。 綺麗に終わりすぎというか物足りない感じのラストに、おそらく多くの人が惜しいなあと思ったことでしょうね。
だから劇場スルーになってしまったのでは?
スーパーではいちばんのやり手のスカーレット
迎えの車がいなくなってしまった彼
そして彼女は女優志望
まずは見てくれと言うことで彼女に新しい服を交わせる間
そして徐々に自信をつけさせていく