anttiorbの映画、映像の世界

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シロメ

2010年作品、白石晃士監督、ももいろクローバー主演。

“シロメ” という謎の化け物がいると噂されている廃墟がある。 不気味なチョウチョのような絵が描かれたその場所にからかい半分で足を踏み入れると、巨大な白目を剥いた化け物 “シロメ” によって、地獄に引きずり込まれるという。
2010年6月2日、レッスンスタジオ。 レッスンを終えたアイドルグループ “ももいろクローバー(ももクロ)” のメンバー6人に、ディレクター白石晃士が衛星放送の特番の企画だと説明し、「芸能サバイバル ももクロの突撃心霊スポット!」 と書かれたフリップを見せ、ある都市伝説 「シロメさま」 の廃墟に行っていただきますと話す。「シロメさま」 を知っていたのは高校の友人から聞いたという早見あかりだけで、内容も願いを叶えてくれるということくらいだった。
彼は、「シロメさま」 は神様だが白目を剥いた不気味な姿で、願う気持ちが純粋じゃないと逆に連れ去られてしまうと付け加え、メンバーは半信半疑だったが怯え始める。
彼が「詳しい方を呼んでいます」と言うとライトが消え、一同が悲鳴を上げ座り込む中、スタジオにはお経が響き、ろうそくを持った怪談師吉田経人(吉田悠軌)が、演台持った黒子(今仁英輔)と共に現れる。
彼はリンを鳴らし冒頭の 「シロメさま」 の都市伝説を話し始めるが、願いの種類は問わず純粋な願いなら叶う、そして 「願った時少しでも迷いが生じると、シロメに連れ去られてしまう、具体的には行方不明になったり、事故死、自殺、もしくは発狂する」 と説明するのだった。
また、関東のとある田舎町に住む中学1年の親友ミドリとアキの話しを始める。4年前、アキが転校することになり、2人はシロメに 「離れていてもずっと友達でいられますように」 と願うため隣町の廃墟に行くがなかなか戻らず、両親らが探しに行くと、その一室で縄跳びの紐で首を吊り死亡していたと。 また、遺体には無数のひっかき傷や痣があり、現場の教室には黒い蝶のようなシミがあったと言い、当該事件を始め練炭自殺や飛び 降りの新聞記事を見せ、過去4年間に同じ廃墟で6名が死亡したと話したところで、突然言葉に詰まり嘔吐し始める。
メンバーたちは泣き出し、現場は騒然となり撮影は中断されてしまうのだった。
40分後、会議室に集まったメンバーは、白石から翌日の撮影の説明を聞くが、現場が吉田の話に出てきた実在の廃墟だと言われ愕然とする。
また彼は、探し出した蝶の絵の前で願い事をする前に、歌って踊るミッションをしてもらうと言い、願い事はもちろん 「ももクロの2010年の紅白歌合戦出場」 でしょうと話すのだった。
皆は笑顔で頷くが、続けて 「悪魔に魂を売ってでも出たいですか?」 と聞かれ、戸惑いながらもうなづき、願い事を唱和する。
その後、スタッフは部屋を出て、1人づつ正直な 感想と撮影への意欲を据え置きカメラに向かって話すコメント撮りが始まるのだが…

白石晃士監督作品という事で、当時はももクロという存在をあまり知らず見たこの作品、まだ “ももいろクローバーZ” ではなく6人のころで、今女優として活躍している早見あかりが在籍していますね。
白石監督作品は、コンプリートするようにしていますが、近年はやはり 「貞子VS伽椰子」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14235882.html でしょうね。 日本における2大ホラー作品のヒロイン対決、シャレで予告編を作ったのに、真っ先に監督が名乗り上げたと聞いていますが(^^)
作品の作りは、白石作品らしくフェイクで進んでいくドキュメンタリーですが、当時まだ全国区ではなかったももクロちゃんたちを、いわくつきの場所に連れて行き、紅白歌合戦出演を祈願させようという、何でもありの企画でしたね。
怪談師の吉田悠軌、今仁英輔。 霊能者の神島剣二郎、宗優子も出演、昔見た時はあまりフェイクに慣れていなかったんで、けっこうショッキングでしたが、今見ると、まあ監督ならではのパターンだなあと感じます。
ただこの作品は、翌年に卒業する、早見あかりが重要な役どころをしており、この作品中彼女だけが、何か特別な存在みたいな感じで終始描かれており、もちろん進行上彼女は仕掛け人なんですが、何か翌年の卒業、そしてその理由が “アイドルよりも女優” と、この作品を見ていると妙に納得できるんですね。
実際彼女たちが紅白出場が叶うのが2年後になるんですが、その時に詞に「あかり」の名が入っている旧バージョンの 「行くぜっ!怪盗少女」 が歌われたことが、やはり紅白出場が6人での夢だったという事だったと思っています。
5人と早見あかり、それぞれの選択は、今のところ間違ってないと思える、そんな懐かしいホラー作品でした。

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企画を聞かされる6人

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そして現場に向かう彼女たち

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そこに現れた怪談士に異変が

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恐怖に泣き出す6人

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霊能者も同行する

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そして中に入っていく

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