anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

本能寺ホテル

2016年作品、鈴木雅之監督、綾瀬はるか主演。

何の疑いもなく流れに任せながら日々を過ごしてきた倉本繭子(綾瀬はるか)。 勤めていた会社が倒産し、あての無い生活を送っていたところ、付き合って2年の彼氏・吉岡恭一(平山浩行)からプロポーズをされる。 周囲からも薦められ、流されるままに婚約した繭子は、恭一の両親の金婚式の祝賀パーティに出席するため京都を訪れる。
まだ時間があるので京都を散策し始める繭子、たまたま寄った店で金平糖を買った。 そこの金平糖は戦国時代から同じ製法で作っていると自慢をしていた。
しかし、予約していたはずのホテルは繭子の手違いで一か月先の予約を入れてしまっていた。 泊まることが出来ず、途方に暮れた繭子がたどり着いたのは、路地裏にひっそりと佇む “本能寺ホテル” だった。
「ようこそ、本能寺ホテルへ」 と出迎えた支配人(風間杜夫)、古めかしいフロントには、今はもう動かなくなった置時計があった。 なにげなくネジを巻き、部屋のある5階に行こうとエレベーターに乗った時、なぜか置時計が動き始めた。 彼女は買った金平糖を口に入れる。
そしてドアが開くとそこは、なぜかホテルではなく、何か昔の建物に出てしまった。 どうやらお寺のようで、ちょん髷を結った男(濱田岳)が座っていた。 お互いの格好を驚く二人、いきなり現れた様相の女に驚いた男は、どうやら腹痛を訴えていた。
繭子は持っていた胃薬を上げると、男は驚き、繭子はその薬を男に上げる。 そしてどうして胃が痛いのかというと、その男は物凄い恐いお館様と接しているからだというのだった。
そこは1582年。 武将と家臣団たちが逗留のため京都・本能寺だったのだった。 傍若無人のふるまいをする織田信長(堤真一)に繭子は、つい口出しをしてしまう。
手打ちになりそうになった繭子は危機一髪、元のエレベーターに戻れたのだった。急に消えた彼女を躍起になって探す家臣団だったが、現在の世界に戻った繭子は、支配人と一緒にエレベーターに乗り込むが、タイムスリップは起きず、5階に通常通りつくのだった。
しかしこの後繭子は、現在と1582年を行き来することになっていく…

原作は特にないようですね。 フジテレビと東宝ホリプロの製作で、監督は鈴木雅之。 彼の作品は、「プリンセス・トヨトミ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/6833116.html を見ていますが、あれは舞台が大阪、そして豊臣家が主でしたが、今作は京都が舞台で、信長を通じて京都の過去と現在を描いていました。
お話はタイムスリップもの、そして行くところは1582年6月1日なんですね。 そう本能寺の変の1日前です。 初めは彼女は何が何だかわからないんですが、なんとなく過去に来てしまったことを意外に受け入れてますね。
そんな事もあるだろうという感じで、むしろどうやったらいけるのか? どうしたらこの現象を起こせるのか? という方に気を取られています。
しかし問題なのは、行ってしまうと彼女の意志では元に戻れないこと。 あることを成さないと戻ってこれないという点ですね。
織田信長役には堤真一、この前見た彼の近作は 「土竜モグラ)の唄 香港狂騒曲 」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14637788.html  でしたが、狂気の役は似ているとも言えますが、結構信長のある一面をうまく演じていて、その辺りに人物像がよく出ている脚本だったのでは?
しかしホリプロは、彼女の存在は大きいのでは? 女優としてやはり彼女は際立っていますね。 演技が上手いという部分というより、彼女を真ん中に据えると、なんとなく世界が出来上がるという雰囲気を持っている。
「海賊~」 ではあまりの出番の少なさに、逆にもったいなさが目立ってしまいましたからね。 若きヒロイン役はもう似合いませんが、こういう自分の将来に思い悩んでいる役などはぴったり、作品も彼女の成長譚と言えるSFファンタジーでした。

イメージ 1
手違いで予約が無くなってしまった繭子がたどり着いたのは

イメージ 2
空きがあった古めかしいホテル

イメージ 3
エレベーターを降りると

イメージ 4
危なく切られるところだったが

イメージ 5
戻った彼女は婚約者の父に会うが

イメージ 6
しかし再び本能寺に

イメージ 7