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マダム・フローレンス! 夢見るふたり

2016年作品、スティーヴン・フリアーズ監督、メリル・ストリープヒュー・グラント、サイモン・ヘルバーク出演。

ニューヨークの社交界のトップ、マダム・フローレンス(メリル・ストリープ)の尽きない愛と財産は、夫のシンクレア(ヒュー・グラント)と音楽に捧げられていた。
財力のある彼女は、社交界の知り合いを招き、オーケストラを雇い、シンクレアが行う舞台に出演したりしていた。 シンクレアも昔は役者を目指していたが、今は彼女の献身的な夫になっている。
しかし今だに、ソプラノ歌手になる夢を追い続けるフローレンスだが、自分の歌唱力に致命的な欠陥があることに気づいていない。 愛する妻に夢を見続けさせるため、シンクレアは何とか彼女の夢を叶えようと、歌わせることを計画する。
まずは彼女の歌に、心地よく伴奏をさせる人間の決めることにする。 高給に釣られて、多くのピアニストが募集してくるが、誰もが才能豊かだけでなく、情熱的な演奏を披露し始める。 しかしその中で、優しい優しい演奏をした男・おひとよしなピアニストのコズメ(サイモン・ヘルバーク)を二人は気に入るのだった。
彼はちゃっかりと、自分以外のピアニストは情熱的な演奏を好むと言い、他の演奏者は帰されてしまう。
次は観客の人選だった。 彼女の歌を聞いて耐えられるもの、騒がない者を選ぶ作業があった。 さらにマスコミも呼び、それも彼女のことを悪く書かない人間が選ばれるのだった。
小ホールで行われたリサイタルは何とか無事に終わる。 疲れた彼女は、シンクレアによって静かにベッドの連れて行かれすぐに眠りにつくが、シンクレアはそそく さと外出をして行く。 彼はここには泊まらず、愛人のキャサリンレベッカ・ファーガソン)のところに行きそこで夜を過ごすのだった。
さらにフローレンスは、今度はレコーディングをしたいと言い出す。 彼女の財力から、すぐにプラベートレコードを製作する。 しかし彼女はそのレコードを、戦時中の兵士たちにプレゼントするのだった。 そしてそのプライベートレコードが出回り、ラジをから流れ、リクエストがかかるようになり、買いたいというものまで現れてしまうのだった。
そしてとうとうフローレンスは世界的権威あるカーネギーホールで歌うと言い出してしまう…

主演はメリル・ストリープ、そもそも彼女は歌唱力に定評があります。 「イントゥ・ザ・ウッズ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12833728.html ではしっかりと歌い上げていましたし、そんな彼女が下手に歌うのは? と思い鑑賞しました。
フローレンス・フォスター・ジェンキンスは、実在の人物で、本当の夫なのか愛人なのか、籍は入れていなかったみたいですが41歳の時にシンクレアと出会っていますね。 ヒュー・グラントと年齢差もあり、夫婦というのは見る前は違和感を感じましたが、物語上理解できました。
ほぼ彼女の一生に忠実な感じですが、最初の夫とは不幸な別れをして、彼女はここでいろいろ失うんですね。 途中、彼女がふらっとコズメのアパートを訪ねるシーンで彼女の不幸な過去が明かされます。
今でこそお金に不自由しない暮らしなんですが、彼女の本当の望みはやはり音楽、そしてソプラノ歌手になる夢を叶えることなんですね。 本当は上手いメリルが下手に歌うところ、でも声はしっかり出る彼女でしたが、実際の音源がエンドロールで流れ、けっこう忠実に演じていたんだなあと感じました。
そして、シンクレアの立場、想いというところが結構泣かされるんです。 キャサリンとフローレンスをどちらかを取らなければという時に、彼の選択、なかなかいい場面でした。
フローレンスのカバンの謎、そしてかつらということ。 見どころはいっぱいでコメディだと思っていましたが、結構な自伝ドラマでした。

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夫のシンクレア

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フローレンスの夢はソプラノ歌手

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そこで雇われたコズメ

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レコーディングをするマダム

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そしてとうとうカーネギー

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夢を果たした彼女だったが

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