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ダゲレオタイプの女

2016年作品、黒沢清監督、タハール・ラヒム主演。

職を探していたジャン(タハール・ラヒム)は、パリのある場所に面接に行った。 早めに着いてしまったので、トマ(ジャック・コラール)という使用人に、1階でしばらく待っていろと言われた。
その場所には彼一人だった。 写真の仕事はしたことが無かったのに、経験者は書類で落としたというのだった。
待っている間、階段を上っていく女の姿が見え、奥の部屋が空いた。 風か?しかしそこには誰もいなかった。
声がかかって呼ばれると、写真家ステファン(オリヴィエ・グルメ)は、とうに彼に決めていた。 ジャンはステファンのアシスタントとなることができた。
ステファンは写真家であるのだが、一風変わった男で、変人の部類に入る男だった。 彼は銀メッキをした銅板などを感光材料として使う手法、“ダげレオタイプ” を今でも取り入れているのだった。 そこにはある女性の等身大のその手法で撮った写真があり、ジャンはまるで生きているようだと思った。
ステファンの妻・ドゥーニーズ(ヴァレリ・シビラ) はもう亡くなっていた。 彼はここで娘のマリー(コンスタンス・ルソー)と二人暮らしで、マリーは写真のモデルとしても父を手伝っていた。 しかし彼女は植物に大変興味があり、専門の勉強をしてはいなかったが、広い自宅の敷地で、温室の中で多くの植物を育てていた。 そしてそれは母から受け継いだものでもあった。
彼女は、そういう仕事につきかたかった。 しかし地元の植物園では彼女は不採用になってしまったが、担当者から遠いけど、トゥールーズに紹介できるかもしれないと言われる。 しかしその場合は家から引っ越さなくてはならないが、と同時に言われるのだった。
希望の仕事ができるかもしれない、しかし彼女は父の写真のモデルもしなくてはならない。 父に言うきっかけを掴めないでいるマリーだったが、そんな時ジャンの真面目な仕事ぶりに、二人はだんだん会話をするようになっていく。
ステファンの仕事に、亡くなった人の姿を残そうとする遺族の仕事もあった。 汚れた仕事と批判する者もいる中、ジャンが憑りつかれたようにダげレオタイプに拘っていく。 そしてマリーを拘束する時間は60分を超え、彼女に対する負担は大きくなっていく。
そんな中、ジャンはヴァンサン(マチュー・アマルリック)を通じてトマ(マリック・ジディ)と出会うのだった。 彼はステファンの住んでいる土地を買収しようとしてるのだった…

黒沢監督のオールフランスロケ、外国人キャスト、全編フランス語のオリジナルストーリーで挑んだ初めての海外進出作品という事です。 関東の上映館も少なく、小規模での公開ですが、私の行った上映館には朝から熱心なファン? が並んでいました。
「岸辺の旅」 を今のところ見逃していますが、「クリーピー 偽りの隣人」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14233466.html 「Seventh Code」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13075605.html 「リアル~完全なる首長竜の日~ 」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9547942.html と見ています。
監督作品は8割以上見ていますね。 ホラー好きとしては欠かせない監督という事で(^^)
今作は、じっくりと構えた一応ホラー作品なんですね。 ミステリータッチの部分もありますが、根幹はある写真家の男のこだわりから発した、怨念の物語だと感じましたが。
主演はタハール・ラヒム、「サンバ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12549815.html では主人公の友達として出てきますが、今作のジャンはまじめな助手として、やっと定職にありつき、そこに美人の娘がいたという前半の展開から、後半は反転します。
今作は、ある種日本の怪談を見ているような感じでした。 だからホラーという視点ではなく、古典的な日本の手法な感じですね。 怖い作品ではありませんが、職人のこだわり、親子の絡み合った情念、そこに外からの思惑が絡み合う、人間ドラマでもありましたね。

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ステファンはダゲレオタイプ固執する写真家

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娘のマリーがモデルになっていた

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過酷な撮影

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しかしこの土地の買収話が出てくる

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そして悲劇が・・・

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