anttiorbの映画、映像の世界

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摩天楼を夢みて


シェリー・レーヴィン(ジャック・レモン)はかつては成績優秀な不動産セールスマンだった。 しかし今は娘の入院やツキがないやらで、成績不振。 
リッキー・ローマ(アル・パチーノ)は今やミッチ&マレー社でトップの敏腕セールスマン。 押しの強さと巧みな話術でつぎつぎと契約をモノにしていた。 彼らの稼ぎは成績次第で、成績優秀者には優良願客情報が与えられるが、他の者は最初からクズのような資料しか与えられない。
しかし、その日の戦略会議はいつもと違っていた。 成績トップのローマを除いた同僚のセールスマン、モス(エド・ハリス)と、アーロナウ(アラン・アーキン)、そして支店長ウィリアムソン(ケヴィン・スペイシー)を前にして、本社からやって来た幹部ブレイク (アレック・ボールドウィン)が立っていた。
彼は成績不振の3人を罵倒し、月間成績トップの者と2位の者以外は解雇すると言った。 もちろん成績トップの物には商品として高級車を、二位の者にも商品が支給されるのだが、それ以外はここを去らなければならないという過酷な条件だった。
そして、さらに過酷なことに、3人にはくず同然の顧客情報しか与えられないのだった。 それで契約を取ってこいと言われてもどうしようもない、 しかし今この時から動きはじめないと、契約が取れず解雇となってしまう。 モスとアーロナウは半ば自棄になり夜の街に繰り出していってしまう。
その中で、追いつめられたレーヴィンは一人事務所に残り、ウィリアムソン支店長に優良顧客名簿を見せてくれればリベートを払うとまで泣きつくのだった。 しかし冷徹なウィリアムソンがちらつかせた優良顧客情報を漏らすことはしない。
一方、モスとアーロナウは、支店長のちらつかせた優良な情報を何とかして手に入れようと画策をする。 しかしそれを手に入れて成績を伸ばすのではなく、ライバルに情報を売ってしまうというたくらみを話しているのだった。
そして一夜明け、事務所にある騒動が起こっていた…

営業マンとして、今の不景気な時代になんか身につまされるお話ですね。 「土地を買いませんか?」 そんな不動産の売り込みの電話は今の日本ではあるんでしょうか? 今の日本だったら、一般の市民にはもっと手に入れやすいものを電話しますし、もっと悪質な振り込め詐欺に転じていくでしょう。
また金融商品を売っていくという、実体のないものに変化して行っているのが実情では?
物語は、ちょっとぬるま湯につかっていたミッチ&マレー社に現れた本社からの幹部ブレイクが一石投じることから事件に発展していきます。 この中でやり手営業マンのローマだけは自分の腕で淡々と客を積ま穢口説いているんですね。 彼だけは、マイペースで成績を伸ばせる若さと、話術があります。 しかし彼も百発百中ではありませんが。
しかしベテランで、もうさすがに過去の名声だけで生きているレーヴィンは、辛そうなんですね。 そして解雇されたら、病気の娘が路頭に迷ってしまう。 一番せっぱつまっていますし、年下の支店長にある意味不正を働きかけるところは痛々しいですね。 ジャック・レモンが好演しています。
監督はジェームズ・フォーリー、テレビシリーズのの 「ハンニバル」 の中の1話をを撮っています。 
アル・パチーノジャック・レモンのほんのわずかなやり取り、そして終始冷徹で、営業としては能力がないが、管理面ではちょっとした隙を見つけるのが得意な支店長役にケヴィン・スペイシー、なかなか配役の妙が見れる社会派の作品でしたね。

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かつては優秀な営業マンだったレーヴィン

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過酷な条件に支店長に詰め寄る

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クズな情報から必死にアプローチするが

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事務所である事件が起こっていた

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