anttiorbの映画、映像の世界

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世にも怪奇な物語


〔黒馬の哭く館〕
メッチェンゲルシュタイン伯爵家の令嬢フレデリックジェーン・フォンダ)は二十二歳の若さで、莫大な財産を相続した。 気まぐれでわがままな彼女は、ある日、夜明けに見た悪夢を忘れるため、多勢の招待客と召使いを連れて、幼年時代を過した城に出かけた。
城で彼女は思うままにふるまった。 人々は彼女の憎しみを買うのをおそれ、誰も言いなりになっていたが、近くに住むベルリフォジング男爵家のウィルヘルム(ピーター・フォンダ)一人は軽蔑のまなざしだった。 ある日森の中でウィルヘルムが仕掛けた罠に馬を下りたフレデリックが足首をはさまれのがきっかけで二人は知り合うのだった…

〔影を殺した男〕
男が必死な思い出懺悔をしに来た。 これから祈りの時となるので、その後でと神父が言うが聞かない男。 彼はウィリアム・ウィルソンアラン・ドロン)といい、一人の男を殺したと告白をし始める。
彼はサディスティックで冷酷で狡猾だった。 学生の時も教師に、刃向うのは当たり前、さらには陰湿ないじめはいつものことだった。 しかしある日、彼と同姓同名うりふたつの生徒があらわれいちいち彼の悪事の邪魔をした。
数年後、軍隊の士官となったウィルソンは賭博場であった美しい女(ブリジット・バルドー)とカードの勝負をした。 ウィルソンはイカサマの手で女の肉体を勝ちとり、多勢の目の前で女の上半身を裸にし、激しく笞打った。 だが、そこに例のウィルソンがまたあらわれるのだった…

〔悪魔の首飾り〕
トビー・ダミット(テレンス・スタンプ)はイギリスの俳優である。 かつては、華々しい、名声と賞讃につつまれていたが、アルコール中毒がたたり、二年ばかりは仕事もなく、落ち目だった。
そんな彼にイタリアから新車のフェラーリを報酬に映画出演の話が来た。 彼はイタリアに飛んだ。 
テレビのインタビューがありそしてイタリアのある賞の受賞式にゲストとして出席した。 トビーは疲れ、えたいの知れない不安から、酒をのみつづけた。 彼は、逃げるように会場を出ると、フェラーリにとびのり、ただひたすら、車を走らせた。 そしていつの間にか道に迷った。
ある橋の工事中の標識の所で急ブレーキをかけたトビーは、そこに、夜霧のたち込めるむこうに白いボールを持ち、少女の姿をしながら、顔は老婆という幻覚をみたのだった…

エドガー・アラン・ポーの原作を三部作として、仏伊三人の監督がそれぞれの個性とスタイル生かして作ったオムニバスですね。
第1話はロジェ・ヴァディムが監督、恋多き監督だったらしく、亡くなるまで5人の女性と結婚していましたが、主演のジェーン・フォンダは当時の妻ですね。 今作の数年後に離婚しています。 そして今作では弟と共演しているんですね。
第2話が、一番わかりやすいでしょう。 アラン・ドロンが二役を演じ、瓜二つのウィリアムが出現します。 幼少期はさすがに別人起用していましたが。
冷酷で、非人間的なウィリアムですが、それをことごとく邪魔をするもう一人のウィリアムがある日転校してくることから、因縁が始まるというお話です。
そして最後のお話が、一番難解でしたね。 落ち目の俳優に降ってわいた映画出演。 そして彼に入れ代わり立ち代わり、いろんな人物が挨拶に現れるのですが、現実なのか? もう妄想の世界なのかが見ている側にも、もしかしたら本人も理解不能では? というお話でした。
そして衝撃なラスト、過去に彼はどこかで魂を売っているんでしょう、邪悪な存在に。
ただオムニバスのホラーのさきがけのような国際色豊かな作品、豪華俳優陣には惹かれますね。

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莫大な遺産を手に入れたフレデリック

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彼女が訪ねた古い城で

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陰湿な性格のウィルソン

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掛けに勝った彼のもとにまたあの男が

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アル中になった落ち目の俳優トビー

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フェラーリに飛び乗り彼は

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