1977年、イギリス・ロンドン北部の町エンフィールド。 夫と離婚をしてシングルマザーになったペギー・ホジソン(フランセス・オコナー)は4人の子どもたちを必死に育てることになった。 そしてこの中古住宅に越してきたのだった。
長女のマーガレット(ローレン・エスポジート)、次女のジャネット(マディソン・ウルフ)、弟のジョニー・(パトリック・マコーリー)と、ビリー(ベンジャミン・ヘイ)だったが、ビリーは吃音で、学校で馬鹿にされていたが、姉弟たちは周りからビリーを守っていた。
しかし生活は楽ではなく、ペギーは別れた夫に生活費の支払いを催促しようとするが、前夫とは連絡が取れないのだった。 仕方なく生活保護を役所に求めるが、不親切な対応 だった。
そんな時ジャネットの周辺で、出所のわからない謎の音や不穏な声が聞こえてきた。 いや彼女だけではない、夜寝ていると、ビリーが昼間遊んでいる簡易テントの中から、ひとりでにおもちゃの車が走り出てくる。
それまで、夢でも見ていたのだとペギーは信じようとしなかったが、とうとうペギーの前でも、勝手に家具が動く現象が起きる。 慌てて迎えのノッティンガム夫妻(マリア・ドイル・ケネディ、サイモン・デラニー)の家に助けを求める一家。 警察も駆け付け、家を調べると、とうとう警官たちの前でも勝手に椅子が動く現象が起き、警察もお手上げになってしまうのだった。
一方、ペロン一家事件を解決したウォーレン夫妻は、世間から激しいバッシングを受けていた。 学者 と称する懐疑論者の挑発に、夫エド・ウォーレン(パトリック・ウィルソン)は苛立つのだったが、妻のロレイン・ウォーレン(ヴェラ・ファーミガ)は別のことで悩んでいた。
それは、夢に出てくるシスターの恰好をした悪霊のような存在にだった。 そして数多くの依頼が来る中、彼女はエドに対してしばらく休養を取りたいと申し出るのだ。いつも、困った依頼者の願いを断らないロレインの申し出に、エドは心配になり、しばらく彼女を休ませることにした。
しかし彼女の夢はだんだん未来を暗示させるように感じ始めていた。 それは愛するエドに関する危険を知らせる物でもあった。
そんな時、ホジソン一家からの依頼が、研究家のモリス・グロス(サイモン・マクバーニー)を通じて 舞い込んでくる。 そして夫妻はこの事件の依頼を、教会を通じて受けることにするのだが、妻の心配があるので、この事件のあくまでも調査という事でロンドンに向かうのだった…
前作の「死霊館」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/11871431.html の続編として公開されたこの作品、実際の事件を元にしているんで、お話として辻褄がしっかりしているホラー作品ですね。
監督は前作に引き続きジェームズ・ワン、このシリーズに思入れがあるようで、「ワイルド・スピード SKY MISSION」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12950755.html を撮った後、次作のオファーも来たのに、こっちを優先にしたほどだという事らしいです。
主演の夫婦・ウォーレン夫妻は今まで通りですが、今作は憑依される次女・ジャネット役にはマディソン・ウルフ、そして母ペギー役にフランセス・オコナーが起用されています。
前作を見た時には、最近ホラー作品はPOVスタイルだったり、奇抜な方向に目を慣らされていたので、実際の人物の実際の事件を扱ったこの作品のオーソドックスさに、ちょっと古典的な作品と感じました。 しかし物語としてのリアルさがあり、主人公のロレイン役のヴェラ・ファーミガの自愛溢れる行動の印象がとても強かったですね。
そしてこの続編、これはまさしくウォーレン夫妻の愛情あふれるお話になっていました。 二人が対峙する悪霊は、正直誰もがもて余す厄介な物ばかり。 一歩間違うと依頼者だけでなく彼らも命を落とす危険が大きい事件ばかりなんです。
でも、どちらかがでは無く、二人とも依頼者のために本当に命を張って助けようとする行動に、ホラー作品を見ている感覚がふっ飛ぶほどでしたね。
でも、しっかり恐い部分も画かれていて、またしたたかな悪霊、人間の弱いところをとことん突いてくる邪悪なところもふんだんに描かれていました。 ただ一番感動したのは、エドのあの歌うシーンでしたね。
不安で仕方がないホジソン一家が、あの歌にどれほど救われたか、感動のシーンでした。 これで悲劇になったらどうしようかとその分最後までハラハラしていました(^^)
これはホラーの良作ですね。 ただ趣向を凝らしたホラーではなく、心温まるホラー作品、お勧めです。