2000年作品、メアリー・ハロン監督、クリスチャン・ベール主演。
1980年代、NY。 27歳のパトリック・ベイトマン(クリスチャン・ベール)は、ウォール街の一流企業で働くエリート・ビジネスマン。 高級マンションに住み、エクササイズに励み、ブランド物を買い求め、完璧な生活を求めている。
婚約者イヴリン(リース・ウィザースプーン)も愛人コートニー(サマンサ・マティス)もいたし、秘書のジーン(クロエ・セヴィニー)は密かに彼に恋い焦がれていた。 ベイトマンはそんな彼女の心情も知っていたし、何気に彼女にアドバイスさえも送るのだった。
しかしそこに、ルックス・学歴・身だしなみなど非の打ち所のない同僚、ポール・アレン(ジャレッド・レト)が現れる。 実は自分と同じような匂いのするアレンは、彼が普段とる態度以上の高圧的な感じの態度を取る。 いままでどこか虚ろで、もやもやっとした感情を感じていたベイトマンは、目下のライバル、ポール・アレンに神経をだんだん逆なでされる。
そしてある日、帰り道にホームレスを見かける。 憐れも言葉をかけ、恵んでやるふりをしながら感情が爆発し、一気にナイフで殺害をしてしまう。 ここからベイトマンの中で何かがはじけたのだった。
そしてベイトマンは、アレンを自宅に呼び出すのだった。 笑いながらスーツの上からレインコートを羽織り、事前に床に新聞紙を引いていたので、不審に思うアレン。 そして彼は一気に鉈をアレンの頭に鉈を振り降ろした。そして何食わぬ顔で死体を黒い袋に入れて始末するのだった。
ベイトマンは、アレンが一度帰って旅支度をして、ロスに行ったことに見せかける工作をしたはずだったが、キンボールは鋭く彼にい女質問をしてくる。 そしてだんだん追い詰められていく・・・
当初この作品は、上記の監督、主演から、いったんオリバー・ストーン、ディカプリオのコンビに変わり、また元のキャストに戻ったという、面白い変遷があるようですね。
お話は、1980年代、日本も絶頂期で、世界的に好景気だったんでしょうね。こういう金も女も地位も、すべて持っている男の快楽が、猟奇的殺人に発展していく、アメリカの浮かれた部分が狂気になっていく、そんな作品でした。
でも主人公はある程度なんとか内面にとどめていた前半でしたが、アレンという自分と双璧な男が現れてから、何かが彼の中で決壊していき、それはもう止められなくなっていくんですね。
これは正当な続編があるそうなんですが、劇場スルーになっていて、もうちょっとコメディ色が強い作品らしいですね。 見る機会があればいいのですが。