2013年作品、熊坂出監督、桜庭みなみ主演。
高校2年生の仁科愛梨(桜庭ななみ)は、下校中に小学生たちが、昆虫をいじめているところに出会う。 言っても聞かない少年たちに、一緒にいた猪瀬尚子(梶原ひかり)がひっぱたくが、なぜか彼らはにやけながら拍手をし始める。 そして二人は意識を失ってしまうのだった。
二人は何者かに拉致され、目覚めると、周囲には男女合計10人の高校生が円形になって横たわっていた。 不可解な状況に戸惑う愛梨たち。
突然モニターから音声が流れ始める。“皆さんにはこれから人狼ゲームをプレイして頂きます。 拒否権はありません”と告げられ、映像によるルール説明が始まる。
各プレイヤーは1枚ずつ役職カードを配られ、預言者1人を含む8人の村人チームと2人の狼チームに分かれる。“昼”は自由に議論し、プレイヤーの中から人狼と思う人物を1人選び、多数決で選ばれたプレイヤーを処刑しなければならない。
こんなおかしなことに付き合っていられないと言い、尚子は拒否をして不参加を表明し、建物から逃亡を図る。 その時、彼女の頸動脈が切れてあっという間に彼女は死んでしまう。 実は、全員の首の中に糸状のものが埋め込まれ、ルールを破ると糸が締まって頸動脈が切れる仕組みになっているのだった。
いきなりの親友の死に泣き叫び動揺する愛梨。そして、否応も無くゲームは開始されてしまうのだった。生き残るのは誰か? 生死を賭けたゲームが今始まる・・・
閉鎖空間に閉じ込められ、ゲームを行う、それも若い高校生がターゲットになるという物語。 こういうシチュエーションは、以前見た「ジョーカーゲーム」シリーズ http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13823685.html http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13826044.html と設定は似ていますね。
物語は、拉致された10人から始まります。 どうもこの10人はあまり知らない感じの10人で、愛梨と尚子は友達なんで知っている中ですが、そのほかの8人は一体どういう存在なのか? 初めは不明なんですね。
また人狼ゲーム自体知っている人間と、全く知らない人間、どういう選考で10人が選ばれたのかが不明のままゲームに突入していきます。 ただ殺し合いのゲームといきなり言われても、半信半疑ですよね。 しかしいきなり不参加で退場しようとした愛梨の死から、残された9人に戦慄が走ります。
監督は熊坂出、若手監督で、2008年・第58回ベルリン国際映画祭で日本人で初めて最優秀新人作品賞を受賞した有望若手監督です。
監督の切り口もそうですが、こういう作品は若手の役者さんたちの演技を競う場でもありますよね。 二人以外の参加メンバーの役者さんたちは、太賀、竹富聖花、岡山天音、大沢ひかる、梶原ひかり、藤原薫、平埜生成、入江甚儀という事ですが、他作品でも見かける若手俳優の競演も見どころですね。
もちろんシリーズになっていきますので、これで終わりではないし、謎も残ったままとなっていきますが。