anttiorbの映画、映像の世界

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ミッドナイトクロス


乱交パーティーに興じる数人の若い女たち、一人がシャワーを浴びて入ると、肥った中年の男が大きなナイフを持って侵入してきた。 シャワーのカーテンを開け、その女が悲鳴を上げる、しかしなんとも閉まらない悲鳴だった。
これは映画のワンシーン、ジャック・テリー(ジョン・トラヴォルタ)は、B級恐怖映画専門の音響効果マン。 今、新作 「狂乱の女子学生」 のシャワー・シーンで使われる女子学生の叫び声を検討中だ。
これではダメということで、ジャックは、適当な声が見つからぬまま、風の音を録音しに出かける。 その最中に、自動車がパンクし川に転落するの を目撃した。 彼は素早く川に飛び込んで、窓を石で割り、女性を助け出すことに成功した。
彼女は、サリー(ナンシー・アレン)という名前で、病院に運び、命を取り留めた。 しかし、自動車にはもうひとり男が乗っていたが、サリーを自動車から出すのがやっとだった。
警察に事情を話していると、彼女が気がついた。 まだボーッとしている感じだが、元気になりつつある姿にジャックは安心するが、病院は慌ただしくなっていた。
すぐにある男が彼に話しかけてきたが、死んだのは次期大統領の有力候補であった知事だった。 話しかけてきたのは選挙参謀で、彼は女遊びのためにサリーと車に同乗していて事故に遭ったのだった。
この事は他言しないようにと言われたが、もう彼は警察に話してしまったから 仕方がないと言うが、妻がある身なので、これ以上言わないように口止めされる。
行きがかり上彼女を引き取り、家で面倒を見るジャックだが、その時の音声を録音していたジャックはあることに気がついた。 それは、車が川に落ちる直前大きな音が入っていたのだった。 その後車が急にハンドルを取られ川に転落したのだった。
もしかすると車は何者かに狙撃され、タイヤを破損して川に落ちたのでは? となるとこれは計画的に仕込まれた殺人ということになるのだったが…

政治家絡みの殺人事件ですが、監督にかかるとこういう味付けがされるんですねという作品でした。
物語は、音響効果マンのジャックが遭遇した自動車事故から始まります。 すぐに川に飛び込んだんですが、助けれたのは女性の方だけ、それもいったんあきらめかけたくらいでギリギリの救出でしたね。
救出されたのはサリーという女性、しかし相手がなんと大統領候補の知事だったことと、それが不倫相手との時だったこと。 しかしこのサリーは、ちょっと変なんですよね。 簡単に言えば尻の軽い女、ひもでは ないですが、しっかり彼女とつるんでいる男もいるんですが、またその男がこの現場を写真に撮っている、したたかな金目当ての男です。
しかし彼がその時撮った音を聞いていると、銃声のような音が入っていることからこれが大統領選絡みの殺人事件という側面が見えていくんですね。
私が思うにはふつう、こういう展開だと主人公が犯人をやっつけてハッピーエンドというオチだと思うんですが、そこはデ・パルマ監督そんな単純な作りにしていないところがさすがですね。
さらに冒頭の録音シーンとラストをかぶせてあるのが皮肉たっぷりでシュールでした。
ナンシー・アレンはこのころ売れっ子だったんですね。 また彼女を見れましたが、今回はちょっと悲しい結末でしたが。

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音響技師のジャック

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彼に助けられたサリー

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サリーの付き合っている男

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そしてジャックはその時の音に不審な物に気がつく

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そして忍び寄る追手

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