anttiorbの映画、映像の世界

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ロスト・ボディ

2012年作品、オリオル・パウロ監督、ホセ・コロナド、ベレン・ルエダ出演。

男が何かから必死に逃走している。 そして森の中を走り道路に出た瞬間、車に撥ねられてしまう。 彼は死体安置所の警備員だった。
ハイメ警部(ホセ・コロナド)のところに呼び出しの連絡が入った。 家に帰ってたったの3時間しかたっていなかったが、緊急だった。 それは死体安置所でマイカ・ビジャベルデ(ベレン・ルエダ)という女性の死体が忽然と姿を消していたからだった。
彼女は3姉妹で会社を多く経営している実業家、海外から帰っていた矢先の心臓発作ということだった。 警察は、マイカの夫アレックス(ウーゴ・シルバ)に連絡、死体失踪事件の調査を開始するが、まず死体安置所の監視カメラの映像を解析し始めた。撥ねられた男は意識不明の重体、カメラは巧みに外から映像を遮断されているが、受付だけ映像が残っている、何者かの挑戦のような細工だった。 そしてそこには慌てて飛び出して行く警備員の映像が残されていた。
しかし侵入した形跡はない。 アレックスはその頃、愛人カルラ(アウラガリード)のところにいたが、死体が消えたという連絡が入り、警察に出頭した。 そう、マイカを殺したのはアレックスだった。
アレックスは資産家である妻のロボットのような存在だった。 一応社長と言う肩書を貰っているが、全く権限は無く、お飾りでいいようにあしらわれていたのだった。 妻を殺害しようと計画していたし、実際毒入りのワインを飲むところまで見ている。 でも彼の脳裏には、妻は夫の計画を見抜いていて、生きていて失踪したのではないかとまで考えが浮かぶのであり、警察の彼女は実は生きていたのではと推理し始めるのだった…

スペイン発のサスペンス作品、これは面白いですね。  いきなりの逃亡劇からの、壮絶な交通事故、しかしその背景には1体の死体が消えた事件があるんですね。
そしてすぐに、ある一人の警部に連絡が入ります。 ホセ・コロナド演じるハイメという男なんですが、初めはちょっと風采の上がらない疲れた感じの中年警部なんですね。 これがまず騙されるところです。
殺されたのは、親から受け継いだ莫大な遺産を持った3姉妹の一人マイカ。 どうやら姉妹の中で一番やり手というか、強欲な感じのする女性に描かれていますし、他の姉妹はほとんど登場しません。
さらにこれは事件発生から、ほぼ半日の出来事のようですね。
すぐに呼ばれる夫のアレックス、ここで早くも妻殺しは彼の仕業という事が明かされます。 もちろん彼はしらを切 りとおそうとするんですが、そうなるとただ警部とアレックスのやり取りだけのつまらない殺人事件の捜査になってしまいます。 しかしここで消えた妻の死体、そうなるともしかしたら妻は生きているのでは? という疑問が湧いてくるんですね。
どうして妻を殺したのか? それは浮気が原因というありきたりの事でした。 ただ、あまりにもすべてを支配してくるマイカから、アレックスは逃げたい気持ちもあったんですね。
ここでちょっと差し込まれるシーンが、警部の身上があるんですね。 どうやら彼は妻を失っているようで、そこが意外に強く描かれています。 そこがポイントでしたね。
この作品、出てくる女性がみんなきれいでエキゾチックなんですね。 マイカ役のベレン・ルエダ、カルラ役のアウラガリード、以外に良いのが刑事役の女性で名前がイマイチわからない(^^)
これはお勧めのサスペンスですが、よくできているとともに、なかなかこういう凝って行きかたは無いなと思いました。

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実業家のマイカだが、心臓麻痺で

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しかし忽然と死体が消える

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彼女がアレックスの浮気相手

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ハイメ警部は事故で妻を失っていた

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死体の捜索が始まるのだが

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