1958年作品、アンジェイ・ワイダ監督、ズビグニェフ・ツィブルスキ主演。
1945年5月8日、ポーランドのワルシャワ。 町のはずれの教会のそばに、二人の男が寝っころがっていた。 しかしそれは党地区委員長シュツーカ(バクラフ・ザストルジンスキ)を殺すために、待ち伏せていたのだった。
二人の男、アンドルゼイ(アダム・パウリコフスキー)と若いマチェック(ズビグニエフ・チブルスキー)に、見張りの男・市長秘書(ボグミウ・コビェラ)が車の接近を叫んだ。
銃撃。 車の男達は惨殺された。 しかし、シュツーカの車は遅れて着いた。 暗殺は失敗してしまったのだった。
夕方、街の放送塔がドイツの降伏を告げた。 殺人者達は落ち合う。 町長主催の戦勝祝賀会がホテルである。 アンドルゼイとマチェックはそのホテルへ行く。 彼等はロンドン派の抵抗組織へ入り、独軍と戦った。
解放後は町長やワーガ少佐の指令で反党地下運動に従う。 シュツーカが部下とホテルに現れ、マチェックは始めて誤殺に気づく。
隣りに部屋をとった。 誤殺した男の許婚が別の男と寝るのを見た。 彼女は嘆き悲しみながら、しかし男の誘いをまんざらではなかった。
バーに美しい給仕クリスチナ(エヴァ・クジイジェフスカ)がいた。 アンドルゼイは少佐に呼ばれ、暗殺の強行を命ぜられるのだった…
国家消滅、国家分裂、占領下と苦労を味わったポーランド、この後、長くソ連の指導下におかれ社会主義国家として戦後スタートを切りますが、ソ連崩壊と共に、ようやく傘が外れ第三共和国体制になりますが、監督作品では、後年その辺りの作品もありますので、いつか見てみたいですね。
さてこの作品は、シューツカ暗殺を巡る一晩の物語ですね。 二人の若い男が大きな使命を言い渡されるのですが、冒頭の暗殺劇は失敗に終わり、再び命令を受けるのですが。
監督の抵抗三部作はあと1作「世代」という作品もあるので、それもしっかり見たいですが。
「地下水道」よりは多少解放された世界ですが、これも根底にはまだ夜明け前の国家の作品でした。
暗殺の命が下った二人
しかし暗殺は誤射だった
そこで出会う二人
彼の感情は揺れ動く
しかし…