anttiorbの映画、映像の世界

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善き人

2008年作品、ヴィセンテ・アモリン監督、ヴィゴ・モーテンセン主演。

1930年代、ドイツはヒトラーの台頭とともにナチ党の色に染められ、それは教育の現場も例外ではなかったが、ベルリンの大学で教鞭をとる文学教授ジョン・ハルダー(ヴィゴ・モーテンセン)は、失職覚悟で党に抵抗する余裕はなかった。
介護が必要な母(ジェマ・ジョーンズ)と妻のヘレン(アナスタシア・ヒル)、そして2人の子供たちの生活を背負っていたからだ。 ヘレンは家事をほとんどやらず、義母の面倒も見ない。 子供の勉強も、食事も、すべてジョンの仕事だった。 
ヘレンの父のテオドールからは、どうしてナチに入党しないのか?と、催促をされるが、彼の本音は、友人のモーリス(ジェイソン・アイザックス )と飲んだときに愚痴として出てくる。 彼はヒトラーを嫌っていて、失脚すると思っているのだった。
しかしナチの台頭はどんどん進んでおり、大学にもナチの思想に合わない本は置かないよう通達があり、またその本の内容を教える事は、禁じられてしまう。 “プルースト”は禁断の書となり、彼の授業から学長は内容を外せと命令が来たのだった。
そんな時、授業に出ていた歴史選考の女性・アン(ジョディ・ウィッテカー)が彼の部屋に来て、アドバイスを求めに来る。 美人の彼女の登場に、心がうずくジョンだった。
そして彼女は積極的で、とうとう深夜皆が寝た後に家にまで訪ねてくる。 その日は彼女から誘ってきたが、彼はその日は彼女を抱くことはできなかった。
1937年4月、総統官邸から呼び出し状が届き、ジョンは党の検閲委員長ボウラー(マーク・ストロング)から意外な申し出を受ける。 数年前にジョンが書いた不治の病に侵された妻を夫が安楽死させる内容の小説をヒトラーが気に入り、同様の「人道的な死」をテーマにした論文を書いてほしいという。断るすべもなく仕事を引き受けるジョン。 
さらに彼は、親衛隊少佐フレディ(スティーヴン・マッキントッシュ)から、執拗に入党の誘いを受け、ジョンは入党を決意、混乱した私生活にも区切りをつけようと思い立つ。
報酬もアップし、とうとう彼は仕事部屋を借りるという口実で、家から出てアンと同棲を始めるのだった…

原題は「GOOD」、グッドマンではないんですね(^^)
物語はドイツの第2次大戦下、ユダヤ人迫害が始まろうとしている時点と、もう収容所が開設され、ホロコーストが始まっている時代を行ったり来たりです。
主人公のヴィゴ・モーテンセンは「危険なメソッドhttp://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13035310.html で、フロイト役をやっていましたが、そこでは彼は老け役で、ユングに先輩風を吹かしたちょっと嫌な奴でした。
この作品では逆に、妻を、母を、子供たちを背負う真面目な大学教授役でしたね。 そして一人何役をこなすちょっと同情してしまい様な、公私ともにハードな立場でした。
そんな彼に目を付けたのが、当時どんどん台頭していったナチで、そしてさらに彼にアプローチしてくる女性アンの存在も彼を狂わしていくんですね。
介護が必要な母、育ち盛りの子供たち、母を避けるようにピアノばかり弾いている妻、三重苦、四重苦の彼の逃げ場が、ナチと愛人になっていきますが、ここに一人の友人が いるんですね。
モーリスは実はユダヤ人、彼を党に入隊したジョンは必至に国外に逃がそうとするんですがね。
虐殺シーンとかは出てきていませんが、ジョンを通じて当時のナチのやり方、締め付けの一端がわかる作品です。
「善き人」というのは、微妙な邦題ですが、“お人好し”“優柔不断”ともとれる表現でした。

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彼は忙しい毎日

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母は彼一人に頼り切り

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そんなジョンにナチが近づいてくる

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そしてアンと同棲を始めてしまう

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ユダヤ人の友モーリスはあるお願いに来る

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