anttiorbの映画、映像の世界

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キツツキと雨

2012年作品、沖田修一監督、小栗旬役所広司出演。

人里離れた山間の村。 木こりの岸克彦(役所広司)は、早朝から仲間と山林に入り、木々を伐採して生計を立てていた。
ある日いつもの仕事をしていると、ちょっと音を止めてもらえますかと声がかかる。 鳥居(古舘寛治)という男で、少しの間チェーンソーを止めてほしいと言う。 映画の撮影をしていると言うのだが、岸はぴんと来ない。
妻に先立たれ、今は息子の浩一(高良健吾)と2人暮らし。 定職に就かずにふらふらしている浩一に、克彦は憤りを覚えていた。 妻の三回忌はもうすぐ。
また次の日、溝に入って難儀しているバンがあった。 その車は、田辺幸一(小栗旬)と鳥居が乗ってい て、不慣れな道に困っていたところだった。 また彼らは、川のシーンの撮影をしようとしていたが、たまたま降った雨で川の水が増水して、予定のところでは撮れなくなってしまった。 仕方がないので、克彦はいくつか候補の場所を案内していたが、どうもやる気のなさそうな年下の男・田辺の事が気になって仕方がなかった。
歳上の鳥居ばかりが働いていて、ぼやっとしていのるだけ田辺に納得がいかないのだった。 それだけでなく、鳥居はゾンビ役で出演してもらいたいと言い出す。 仕事もあるのだが、なぜか断りづらくなってしまい、不慣れな出演までしてしまう。
しかしうまく演じられないと怒られてしまう克彦は、いらだって田辺に怒鳴ってしまうのだった。
数日後、鳥居がお菓子を持って克彦を誘いに来る。 ラッシュを見に来ないかというのだ。 初めは行く気もなかったが、村の仲間から映画の出たことを羨ましがられ、ちょっと覗きに行くのだった…

沖田修一監督は結構好きな監督になっています。 1作目以外は見ていますし、私は好きなタッチの監督ですね。
南極料理人 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/4876085.html のシュールさ、「滝を見に行く」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12947380.html の逞しさ、「横道世之介http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9486641.html の不思議さ、どれも面白く鑑賞しましたが、この作品は、映画作りを描いた作品という事で前から見たかったのですが、なぜかケーブルでやっていてもうまく撮れなかったんですね。 ちょっと呪われている?なんて感じていましたが。
映画の事なんてわからない木こりの岸克彦、でもそんな彼が映画作りにどんどんのめり込んで、妻の3回忌も忘れてしまうところは大変面白く、でもそれをカバーしてくれる息子の浩一、そして頼りなく自信のない若手監督の田辺と触れ合うことで、だんだん息子のことを理解しようとしていく克彦の姿が、何かわが身と重ね合わせてしまいました。
大御所?の俳優役で、山崎努が出演しています。 チョイ役なんですが、やっぱり存在感抜群ですね。 あそこがこの作品の節目になっていますし、あと克彦が監督のイスを作ってくるところはちょっと泣き笑いでした。
山のプロと、映画撮影の集団、滑稽な組み合わせですし、プロデューサー?の鳥居の存在もまた良いですね。
やっと観れた、待望の作品でした。

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映画の手伝いをしているのを羨ましがられる克彦

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田辺と鳥居

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就職をしない息子


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だんだん映画にのめり込む克彦

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主演女優の麻生

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