anttiorbの映画、映像の世界

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クライヴ(エイドリアン・ブロディ)とエルザ(サラ・ポーリー)の夫婦は、ともに科学者である。 彼らは必死にある実験をしていた。 そしてある生物の男児を生み出すことができたらしい。
その経過は動画に記録さているが、さらに女児も生み出され、そして2対の生物は、お互いを認め合った。
ニューステッド製薬、二人は新種の発明のプレゼンを行った。“ジンジャー”=女性体と名付けられたその生物は、家畜用の医療タンパク質の生産能力が認められた。 さらに男性体のフレッドは知的生物の利用にも成功、それは人間の創造でもあった。 ただそれは、今まで治療不可能だった病気の改善にこそ使用可能という意味だった。
しかし女社長のジョアン (シモーナ・メカネスキュ)は、結合設備は閉鎖、製造という第2段階に移行してほしいというのだった。 画期的な発明だが、薬の製造が最優先。
エルザはほっとけば、誰かが同じことをやり、成果は持って行かれるというが、経営陣は、そういう考えは持っていないのだった。
2人はライバル会社のハミルトン社に移ることも考えたが、特許は持ち出せない。
2人が向かった先はNERD=核交換開発研究所だった。 2人は法と倫理を無視して禁断の領域に踏み込み、人間と動物のDNAを配合し、新種の生命体を創造するという実験を行う。 実験は成功し、新生命体が誕生する。 クライヴとエルザはその生命体にドレンという名前をつけ、誰にもこのことが知られないよう、秘密裏に育てていく。
それは協力者である、クライヴの弟・ギャビン・ニコリ(ブランドン・マクギボン)にも秘密だった。
そしてドレンは驚異的な成長を見せ始める…

未知の生物を実験室で創造する、SFではよくある話ですが、古くはフランケンシュタイン、しかし製薬会社で作られる、そんなある意味偶然の産物なのかもしれません。
でも考えてみると、抗生物質の発見などは、この類と似ており、もしかすると紙一重の事は、実験室で行われているんではないか? そんなことを考えさせられる物語でした。
ある意味女社長の判断は正しいんですね。 でも科学者としての本能を二人を突き動かしていきます。 しかし本来自然で行われる誕生を、神の意思を無視したらどうなるか、まず悲劇が起きることも運命づけられているんですね。
監督のヴィンチェンゾ・ナタリは「CUBE」http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12242722.html で劇場長編デヴューをしました。 それ以降の作品は未見ですが、この作品は、また違った色合いの作品ですね。
ドレンの成長体をデルフィーヌ・シャネアックという女優?さんが演じていますが、初期の幼体が、攻撃的なのか否かで、可愛いとみるのか、グロテスクと見るのかが分かれますね。
この研究が続けられるのかそれとも封印されるのか、ラストはどちらとも取れる話でした。

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一線を超えてしまう二人

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その成果を社長は先に進めないことからだった

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そして誕生した生物

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エルザは手を差し伸べる

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しかしどんどん成長していく

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