anttiorbの映画、映像の世界

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酒井家のしあわせ

2006年作品、呉美保監督、森田直幸友近ユースケ・サンタマリア出演。

一見ごく普通の家族・酒井家。 中学2年生の次雄(森田直幸)と妹・光(鍋本凪々美)、母・照美(友近)、父・正和(ユースケ・サンタマリア)の四人家族は関西のとある小さな町に住む。
親友の田上一成(栗原卓也)が迎えに来てもまだ布団から出てこない次雄、朝ごはんも食べずに出て行くが、ぎりぎりまで照美が小言を言うのにあきあきしている。
今日は次男の誕生日、外食をしようと照美は家族に言うのだが。
実は照美は再婚で、次雄は事故死した前夫との間の子。 光は父親違いの妹という少し複雑な家庭で、次雄はそういう家族関係を近頃疎んじ始めていた。
その日次雄は、同級生の女の子に呼ばれて、体育倉庫へ。 そこで待っていたのは、筒井秋(谷村美月)だった。 誕生プレゼントを渡す寸前に、ほかの女子たちが入ってきて、秋はさっと立場を入れ替えて行ってしまった。 コクられるところがコクったことにされてしまった。
気を悪くした次雄は、その日勝手に一成の親の田上百合子(濱田マリ)がやっている喫茶店で、夕食を食べてしまう。
そして正和も部下の麻田武(三浦誠己)の失敗で残業になってしまった。 そして遅くなった帰り道二人は合ってしまう。 せっかくの外食を二人で潰してしまった。
そんなある日、一人で田上百合子の喫茶店でコーヒーを飲んでいる正和の姿があった。
夏休みで、照美の実家に行った酒井家、両親を早くに亡くした正和は、結構賑やかな照美の実家は、何か居心地がいいはずだが、何か元気がない。
そしてこのときは、変な時に大笑いをするのであった。
数日後、正和が浅田を家に連れて来た。 そしてその次の日事件が起きる…

この作品は、サンダンス・NHK国際映像作家賞を取ったんですね。 以前も見たんですが、再見しました。
今でこそ友近の演技力は評価が高いですが、このころはお笑い芸人の範疇でのことでした。 でもこの作品で彼女の女優としての評価が格段に上がりましたね。 またこの作品中の照美役が何とも嵌っていました。
口うるさい再婚の妻、でもそんな母の立場って普通どこにでもある風景ですし、違和感なしに演じています。 そして関西弁が小気味いいですね。
この後正和は突然家を出て行ってしまうんですね。 その理由がこの作品の肝なんですが、そのあたりからユースケ・サンタマリアの演技が今度は光りはじめるんですね。
種明かしのシーンは結構泣けるんですが、母は強し、そんな友近の役どころが良かったですね。
家族の絆ってこういうことを乗り越えてこそ強くなっていくんだろうな、そんな作品でした。

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家族を引っ張る妻の照美

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娘の光

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秋に好かれる次雄

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父・正和と血の繋がりのない次雄

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そんな家族だった

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