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ショート・ターム

2013年作品、デスティン・ダニエル・クレットン監督、ブリー・ラーソン主演。

ネイト(ラミ・マレック)は、大学を1年間休学をして、この施設で働くことを決めた。 ここはティーンエイジャーをケアする短期保護施設で、ここでの注意点や、今まであって出来事を、グレイス(ブリー・ラーソン)と、メイソン(ジョン・ギャラガー・Jr)が面白おかしく話してくれる。
その時、いきなり上半身裸の少年が飛び出してきた。
3人は追いかけ両腕を二人が掴み、何とか取り押さえた。 いきなりの出来事に仰天するネイトだが。
グレイスは問題を抱えるティーンエイジャーのためのグループホーム「ショート・ターム12」の若きケアマネージャーである。 彼女は徹底的に彼らと向き合うのだった。 そして問題が起こった時も、決して逃げず、ひざ詰めで、しかし追い込まない見事なケアを見せる。 施設の少年少女たちも彼女を信頼していた。
しかし彼女にも悩みがあった。 彼女は妊娠しているのだった。 相手は付き合っている同僚のメイソン。 同棲をしていて、みなうすうす知ってはいるが、職場では彼女は明らかにしない。 お互い愛し合っていて信頼もしているが、彼女はなぜか思い悩んでいる。
そんな時、ここの所長の知り合いの娘が施設に入ってきた。
自傷経験のある少女ジェイデン(ケイトリン・デヴァー)は、最初から周りを寄せ付けない子だった。 しかしそんな彼女にもグレイスは何とか仲良くなろうと、果敢に近づいていく。
ここのルールは、決してドアを閉めてはいけない。 そして決められた時間しか建物から出てはいけない。 勝手に出ると警報が鳴るようになっている。
マーカス( キース・スタンフィールド)という少年が来週ここを出ることになった。 それはある程度自立できると、セラピストが判断したからであって、おめでたいことなのだ。 しかし彼はなぜか表情がすぐれない。そんな彼は野球が下手で、運動神経が良い少年と仲が悪かった。
彼が言うのは「頭を剃ってほしい」それだけが彼の望みだというのだった。
ジェイデンは、週末だけ父親のもとに変えることになっていた。 しかし迎えに来る時間を過ぎても父親は現れなかった。 ロビーでずっと待っていた彼女は、いたたまれず部屋に戻ってドアを閉めてしまう。
3人がかりでドアを開け、彼女はお仕置き部屋に入れられた。でもグレイスは彼女と一緒にその部屋に入り、彼女に寄り添ってあげるのだった。
しかしそのあと、ジェイデンは施設を脱出するのだった…

ここで描かれている施設は、短期の厚生施設、簡単に言えばショートリリーフで、社会復帰させようとするプログラムが組まれているようです。 でも、ここに来る少年少女は、あまり手のかからないものもいるかもしれませんが、基本は油断できない子供たちが多いですね。
冒頭の白人少年は、逃亡癖がありますし、一番厄介なのは、リストカットを簡単にしてしまう子供が結構いるみたいです。 だから絶対ドアに鍵をかけれません、これは鉄則ですね。
そして一応独房?(お仕置き部屋)があり、一定時間(日にちではないよう)規則を冒したら罰則としてそこで反省させられます。
しかし主人公のグレイスは、それこそ徹底的に子供たちに向き合うんですね。 それは彼女の生い立ちに深い関係があるんですが、それがこの後だんだん明かされてい行きます。
グレイス役のブリー・ラーソンは歌手としても活動をしているようですが、役者としてなかなかいいですね。 意外に若いのですが、この作品中では結構苦労する役なので、実年齢よりちょっと年上に見えます。
また監督のデスティン・ダニエル・クレットンはこの作品で長編3作目、まだ36歳の若い監督です。 彼の体験がベースになっているようですね。
いろいろ心を病んでいる少年少女たちに、こういう施設があり、若いスタッフが親身になってくれるのは、大変貴重です。 でも、ちゃんと途中この施設だって万能ではないし、不幸な結果を招くこともあるとはっきり触れられています。
でも、ここが無ければ、社会復帰できなかった人間も多いのでは?そんな光が差し込む気がする作品でした。(G)

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マーカスに向き合うグレイス

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彼女はメイソンと愛し合っているのだが

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そんな時ジェイデンが入ってきた

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彼女にも寄り添うグレイス

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彼女も大きなものを抱えていた

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