校長の上野素子(余貴美子)は、この学校で実習を受けなかったのかと聞くと、希望したが叶わなかったと言った。 それだけ彼女は大きなことをしたのだと言われた。 そしてその話をじっくり聞きたいと上野校長は言う。 涼子は話し始めた。
記録的な大雪が降ったクリスマスの朝、藤野涼子(藤野涼子)は、弟や妹の面倒をギリギリまで見ていたが、やっと仕事で朝帰りの父が帰ってきたので、学校に行くのだった。彼女の父・剛(佐々木蔵之助)は刑事で、朝帰りは常だった。
同じクラスの野田健一(前田航基)と会い二人で学校に向かうが、正門で雪かきをしているのが、嫌いな教師・横山(木下ほうか)だったので、通用門に向かった。 もちろん鍵がかかっているので、乗り越える二人だったが、そこに何かを見つけた。
慌ててそこの雪を掘り出すと、なんとそこに男の子が出てきた。 彼はもう息をしていなかった。 彼は同じ2年A組の柏木卓也(望月歩)だった。
二人はすぐに学校に知らせ、校長の津崎正男(小日向文世)に知らせる。 二人を気遣い、今日は帰ってもいいと言われるが、二人はそのまま授業に出ていく。
担任の森内恵美子(黒木華)は、全校放送がある前に、クラスのみんなに柏木の死を知らせるのだった。 それは彼女が大きな責任を感じているからだった。
はたして彼の死は自殺なのか?それとも・・・
宮部みゆき作品は、映画化になる作品が多く、昔は欠かさず小説を読んでいましたが、今はどれが映画化になるかわからず、なるべく映画を見てから読めたら読むという感じにしています。 映画化されないと読み過ごすのもあります(^^)
ただ、宮部作品は長く、深いので、なかなか映画で描ききれない作品が多いですね。
さてこの前編、なかなかの出来でした。 題名通り、事件が起き、揺れ動く生徒たちの心情が主で描かれます。 2年の冬という、3年の受験を控えた、一番デリケートなときに起こった、衝撃の事件。 ただこの事件にはいろんな背景があるのが見え隠れします。
そして起こる次の死亡事故?。 後編までじっと我慢はちょっと辛いですね。
主人公役の藤野涼子は、オーディションで受かったということですが、女優としてもこの名前がつけられたとのことですね。 本名ではなさそうですが、演技力が凄いですね。 本格的な演技は初めてということですが、迫真の演技でした。
この前編は導入部ですが、いよいよ裁判という後編、一体さらなる展開がどうなのか、楽しみです。
余談ですが、AKB48の岩田華怜が出ていました。 セリフがあってよかった(^^)