2013年作品、アレクサンダー・ペイン監督、ブルース・ダーン、ウィル・フォーテ出演。
“モンタナ州のウディ・グラント様 我々は貴殿に100万ドルをお支払いいたします。”
「100万ドルを受け取りに行くんだ」 ウディはそう言ってきかない。
大酒飲みで頑固なウディとは距離を置いてきた息子のデイビッド（ウィル・フォーテ）が呼び出された。 彼はオーディオ機器の店を経営している。 そしてテレビコメンテーターをやっている兄・ロス（ボブ・オデンカーク）がいるがあまり売れていない。 そしてしっかり者で、キンキン怒鳴ってばかりの母・ケイト（ジューン・スキッブ）は、初めからそんなことはあり得ないと言い、ウディにやめるよう言い、兄弟も止めろと言うように激しくデイビッドに迫るのだった。
しかし、ウディはちょっと目を離すと、すぐさまネブラスカ州ののリンカーンに向かってしまう。 そんな父の姿をじっと見ていたデイビッドはある決心をする。 休暇を取り、父を車に乗せ、リンカーンまで行くことにするのだった。 もちろん彼も誰が見ても古典的でインチキな手紙で、くじが当たったとはこれっぽっちも思っていない。 でも父をとりあえず車に乗せ、リンカーンに向かうことにするのだった。
そこで、途中ウディの兄夫婦の家により、兄の家で誕生パーティーがあるのでそこで家族全員落ち合おうということになった。 兄の家に着くと、高齢の兄夫婦は歓迎してくれたが、そこには仕事にあぶれた息子二人・デイビッドにとっては従弟がいた。 ここまで2日もかけてきたことを馬鹿にする二人。 やはり居心地のいい場所ではなかった。
二人は懐かしい街を歩き一軒のバーに入った。 そこに何と共同で工場を経営していた友人のエド（ステイシー・キーチ）がいた。 デイビッドはウディにくれぐれもくじの話はしないように言うのだが、お人よしのウディはつい口を滑らせてしまう。 事情が分からないエドは本気にし、大金を持っていると勘違いしてしまうのだった。 そしてその噂はあっという間に兄の家族にも知られることになり、ウディは一躍町の有名人にまでなってしまった。 しかし金のあるところにいいことは起きないのであった…
当初、もっと大物俳優がウディ役に起用しようと配給会社からの圧力?があったようですが、監督は初めからブルース・ダーンを希望していたようですね。
確かにいい配役だったと思いますし、逆によくこんな老いぼれ役をこなしたと思います。 実際の年齢（78歳）より上に見えましたし、奥方役のジューン・スキッブのほうが年上には見えませんよね。
そして思いやりがあり真面目な次男坊役にはウィル・フォーテ、もう一人の主役ですね。 彼が魅せる父へのラストでの送り物と行動は胸を打ちますね。
でもそれがどうしてリンカーンに行きたかったかという父の気持ちを知った時から決めていたんでしょう。 だってもし、万が一100万ドルをもらった時に父の希望があまりにもちっぽけだったからです。
この手の詐欺事件が今も日本でも多いでしょうね。 運よく大きな被害がなかったのが今回の作品の救いですが、手痛い目に合う人は多いんでしょうね。 今の日本はこの手の迷惑メールがなんと多いことか（＾＾） そんな棚から牡丹餅なんてことがあるわけがない。
でもウディは、大きなものを手に入れましたね。 息子からの愛情という大きなものを（Ｇ）
父の願いを聞きリンカーンに連れて行くことにしたデイビッド
どうしてウディは信じてるのか？
途中妻とも合流するウディ
最後にデイビッドは父の本当の気持ちを知り…
