anttiorbの映画、映像の世界

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春を背負って

2014年作品、木村大作監督、松山ケンイチ豊川悦司蒼井優出演。

雪深い山を登っている男と、その息子であろう少年。 父であろう男は、慎重に、でも息子に自分の足でしっかり歩くように言っている。 途中足を取られて転んだ際には、厳しく平手打ちさえした。 それだけ山は一歩間違うと命の危険があるのを教えるためだった。  
そして目的地に着いた。 そこは雪に埋まった山小屋だった。
何とかこじ開けて入ると、中も雪で埋もれていた。  それを剥がしながら父は、この山小屋を再生しようとするのだったが、少年は一言 「寒い」 というのだった。
長嶺亨(松山ケンイチ)は金融の世界で、会社の歯車として毎日を過ごしていた。 数字がなかなか上がらず上司の朝倉隆史(仲村トオル)からはっぱを掛けられていた。 しかし彼は期待もされているのだった。
そんな矢先、携帯に留守電が入っていた。 母・長嶺菫(壇ふみ)からの電話だ。 父が死んだと言う知らせだった。
山小屋『菫小屋』を営む父(小林薫)は、滑落した登山者を止めようとして岩に頭をぶつけ命を落としたのだった。
仕事の区切りをつけてから、実家へ車を飛ばす亨だが、事故渋滞に捕まってなかなか動かない。 やっと着いた時にはもう、通夜の席は大分過ぎていた。
山岳救助隊の工藤肇(吉田栄作)は父に依頼をしたことを悔やみ、亨に謝っていたが、母・菫は決して攻めようとはせず、却って労をねぎらっていた。 母は、別に民宿を切り盛りしていた。
都会の喧騒を暫しはなれた亨は、1年前から、山小屋と民宿を手伝い始めた女性・高澤愛(蒼井優)にお茶を入れてもらいながら、母と話していると、母は山小屋に行くと言い出す。
実は、父から亡くなる直前に留守電を貰っていたのだった。 「久しぶりに菫小屋に来ないか?」 そんな父の誘いもあったので、母と愛と3人で、山小屋に向かうのだった。 久しぶりの山登りに少々ばて気味の亨だったが、なんとかたどり着いた。
そこで愛と3人で食事をしていると、母はこの山小屋を手放すと言い出すのだった。 驚く愛に母は、あなたは引き続きは働けるはずと言うが、そこで徹はあることを言い出す。
「ここは俺が継ぐ!」 母は驚き、「あなたなんかには無理」 ときっぱりやめさせようとするが、亨は聞かなかった。
そして新米の山小屋の主の生活を始める亨だった。
そして重い荷物を背負い山に上がることになったある日、見知らぬ男が、荷物を手伝い始めた。 その男は父の友人というゴロさん(豊川悦司)という謎の男だった。 そして愛と3人での山小屋生活が始まるのだった…

映画キャメラマン木村大作氏の2本目の監督作品です。 1作目も見ようと思っていますが、木村監督は、声の大きい、昔気質の職人のイメージがありますね。 よくインタビューや、ラジオのゲストとして声を聞きます。 お顔はまだ見ていないのですが。
山小屋の生活、亡き父がいかに登山者と触れ合っていたのか、亨はそこに足を踏み入れてどんどん父の事、今まで知らなかった父の姿に触れて行きます。 最初は失敗の連続ですが、愛のおいしい料理、そして気さくな関西弁のゴロさんのサポートで段々らしくなっていきます。
初日で結構混んでいましたが、一緒に見終わって出てくる初老のご夫婦の旦那さんは、奥さんに原作との違いを話していました。 その方は原作からカットされた部分を惜しんでいましたが、私は結構清々しい思いで見ていました。
山の怖さ、素晴らしさ、両方詰まったスッキリした作りの作品でした。
 
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ゴロさん亨
 
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山のことを彼から学ぶ
 
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彼女も一緒に
 
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そして3人で山小屋を
 
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しかし
 
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