2014年作品、ダーレン・アロノフスキー監督、ラッセル・クロウ主演。
神が7日で世界を創り、楽園に男と女を住まわせた。 彼らが蛇の誘惑によって禁忌を犯したので楽園を追放された。 人間は堕落し、そして初めての殺人が起きた。
父・レメク(マートン・チョーカシュ)から、いろいろ受け継ぐ話をされているノア(ダコタ・ゴヨ)、しかしそこに現れたのは、堕落した人間の野卑な集団だった。 父は息子を隠したが、男たちは父を殺してしまう。 少年・ノアは、必死に逃げるのだった。 そして時は流れた・・・
ノアは妻ナーマ(ジェニファー・コネリー)を娶り、息子二人がいた。 そしてさらに赤ん坊が生まれていたが、その地も危険なことになり、一家は移動を始めた。
途中、襲撃を受け全滅した村に出くわしたとき、その中に女の子の声が聞こえた。 お腹に深い傷を受けていたが、ナーマの手当てにより一命を取り留めた。 そして彼女はノアの一家に育てられることになった。
そんなある夜、眠っていたノア(ラッセル・クロウ)は恐ろしい光景を見る。 それは、堕落した人間を滅ぼすために、地上からすべてを消し去り、新たな世界を創るという神の宣告だった。
しかしノアは、その夢のことをある人物に相談に行くのだった。 それは祖父のメトシェラ(アンソニー・ホプキンス)だった。 離れた場所に住んでいた祖父に会いに行くため長男のセム(ギャヴィン・カザレンニョ)を連れて行く。 そして夢の話をし、彼は、罪のない物を救うことを誓うのだった。 そんなノアにメトシュラはある物を手渡すのだった。
戻ってきたノアは、祖父からもらった種を植えると、なんとそこから目が吹き、木々が瞬く間に繁殖した。 それはある物を作る材料になるのだった。
成長した息子たち、長男セム(ダグラス・ブース)、次男ハム(ローガン・ラーマン)、三男ヤフェト(レオ・キャロル)、そして養女イラ(エマ・ワトソン)とともに、罪のない動物たちを守るための箱舟を造り始める。 しかしそこに現れたのは、父を殺した宿敵トバル・カイン(レイ・ウィンストン)だった。
船を奪い取ろうとしたその時、ノアを守ったのは“番人”と呼ばれる、天から堕落した元天使たちだった。 光の存在だった彼らは、神から罰を受け、岩を身にまとった醜い体に落ちていたのだった。 しかし、ノアのなすべきことに、神の啓示と理解した番人達はノアの箱舟作りを手伝っていたのだった。 巨大な番人達に恐れを感じたカインはいったん兵を引くのだが、彼は兵を鍛 え、箱舟を狙っていた。
そしていよいよ雨が落ちてくるのだった…
世界的にヒットしている、旧約聖書のノアの箱舟を、最新の技術で作ったスペクタクル作品です。 なんとなくでしかわからない旧約聖書ですが、これを見ると大体の世界観が感じ取れました。 基本人間というのは、邪悪な存在、堕落した者たちなんですね。 でもみんながみんなそうなのか? 神の命ずるままにしか生きられないのか? 自由という物はないのか?
確かに大洪水が来るまでは、人間の堕落した世界に終止符を打つべくノアの崇高さが描かれているんですが、箱舟が完成し、実際役目を果たし大洪水を乗り越えると、ノアの存在が急展開してくるんですね。
このあたりは旧約聖書どおりなのか? じっくり読んだことが無く、信者でもない私には解りませんが、映画作品として観るには、神の使いノアが、人間ノアとの狭間の葛藤が、ドラマ的で面白かったですね。
ただ日本ではどのくらいの興行収益を上げるのか?宗教観の薄い日本で受け入れられるのか、が気になる作品です。
養女となるイラ
ノアは大きな使命を与えられる
あらゆる動物が方舟に
そして方舟は出来上がる