anttiorbの映画、映像の世界

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最高の人生の見つけ方

 
自動車整備工カーター・チェンバース(モーガン・フリーマン)はクイズが好きだった。 「“H”で始まる大統領を5人言え!」、抜け目なく答えが出てくる。 彼はこの道46年のベテラン整備士だった。 そして家族を養ってきたのだ。
電話がかかってきた、妻のバージニア(ビヴァリー・トッド)からだった。 ある結果が出たという知らせだった。 そしてその内容を聞いて表情を無くすカーターだった。
会社を大きくすることに人生のすべてをつぎ込んできた大金持ちの実業家エドワード・コール(ジャック・ニコルソン)、病院買収のやり取りをしているところだったが、彼は突然咳き込んでしまった。 そしてハンカチには血がべっとりとついていた。
すぐにエドワードは入院することになった。 しかしどういうわけか彼は二人部屋だった。 秘書のトーマス(ショーン・ヘイズ)はてっきり1人部屋だと思ってカーテンを開けてしまうと、そこに寝ていたのはカーターだった。
そして騒ぎながら入ってくるエドワード、二人は相部屋になったのだった。 口の悪いエドワードのセリフは 「死体置き場に来ちゃった」 だった。 そしてこれが二人の出会いとなったのだった。
自分の病院に入ったエドワードは、自分が“一室二床”の方針で利益を上げていたので、こんなことになってしまった。 無理も通らない。 早速頭の毛を剃られ、手術の準備に入った。
エドワードの癌は 全身に転移していた。 生存率は5%、彼はいら立っていた。
カーターはバージニアが付き添ってくれていた。 しかしエドワードを訪ねる者はいなかった。 
しかしそんな全く違う境遇のふたりに絆が芽生え始めるのだった…
 
大ベテラン俳優のふたり、ギャングとそれを追う刑事の設定ではありません。 全く違う境遇のふたりが同じような不治の病に犯されたことから、二人が最後に何をするのか? それが大変爽快な物語でした。
もし余命あと何か月と言われたら、何をするのか? 一分の希望を持って懸命に治療するのか? それとも残された時間を有効に使う、それも自分のやりたいことをやる、しかし時間的にも体力的にも、何より経済的にもそうはいかないのが人生です。 でも二人はそれを補完し合って、ダイナミックに動きます。
カーターの持っていた、“やりたいことリスト” 別名 “棺桶リスト” が実に有効に生きてくるんですね。 お互い別の事情で、できなかったこと、それを数十年来の親友のような付き合いでこなしていく、なんと優雅で羨ましい人生の花道でしょうか。
でも、残された者もいるわけですから、そこから現実を思い出してしまうところが、悲しくもあり、優しくもあるんですね。
名優二人の粋な物語でした。

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うなるほどの金持ちのエドワード

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彼に付き合うことになったカーター

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そして二人の旅が始まった

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だんだん二人の仲は緊密に

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しかし愛する家族のいるカーターは…

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