1988年7月16日、東京、核爆発が発生、第3次世界大戦が勃発した。 そしてそれから31年後の2019年、ネオ東京での出来事。
春木屋という地下のバー、モヒカン頭の男が降りて行った。 男はピーナッツ3個を注文した。 明らかに隠語だ。 そこでゲームをやっていた少年・金田(岩田光央)、彼のバイクは大きくてパワーがある。 そのバイクを羨ましそうに来ているのが鉄男(佐々木望)だ。 バイク同士のグループの抗争も、派手になっている。
付近の町でのトラブルも頻繁に起きていたが、金田は腕も良かった。 騒ぎを聞きつけて、警察がやって来た。 金田のグループは何とか逃げて行った。
オリンピックを来年に迎えたネオ東京だが、都市は荒れていて、デモが頻繁に起きていた。 そこに子供を連れて逃げている男がいた。 怪我をしているような男と、帽子を深めに被った少年?だった。
機動隊に囲まれてしまった二人、銃を発砲する男。 機動隊がそれを見て発砲したが、男は子供を庇って全身に銃撃を受け息絶えた。 子供が叫ぶと、ビルが破壊された。 それを見ていたのはケイ(小山茉美)と、竜(玄田哲章)だったが、少年は次の瞬間消えてしまった。 その騒ぎでデモ隊と機動隊の衝突が始まった。
一方金田たちのグループは相変わらずチーム同士の抗争をしていたが、鉄男が敵の一人を倒した後、消えた少年とぶつかりそうになった。 次の瞬間爆発したのは鉄男のバイクの方だった。
無傷で立ち去る少年だが、その時、球体の飛ぶ道具に乗った別の少年が現れた。 「僕らは外では生きられない、迎えに来たんだよ」 そう言って彼らは消えた。 そして怪我をした鉄男と、金田たちは全員警察に連れて行かれる。
しかし怪我をした鉄男だけは、別に連れて行かれてしまったのだった。 いったい鉄男はどこへ消えたのか? 不思議な少年たちの正体は?…
2020年、オリンピックが決まった世界、AKIRAで描かれている世界が現実なものになるんですね。 でもこれはNEO TOKYOでの話ですが。
大友ワールドといったら、まずこの作品ということになるんでしょうね。 当時コミックスは大判仕様で、細かい描写もわかりやすく、読むのに結構力が入った作品でした。 世界観もスケールが大きく、難点は通勤や通学途中に大きな荷物になることでしたね。 でもあれだけの作品ですから、大判がぴったりでしたけど。
この大作を映画化にするのは、やはりどこをカットするのか? またどういう決着をつけるのか? 設定を極め描きこんだ原作に比べると、ちょっと大味なつくりにも見えますが、原作と比較しないで、映画だけを見るなら、それはそれで当時としては大きなコストをかけて作っただけのことはある作品ですね。
超能力、特に鉄男の力が開花した後のシーンは迫力と、ちょっとしたグロテスクさが相まって見応え満点です。 ただ登場人物の描写が、やはり描ききれないところが残念でした。
オリンピックが決まり、この作品は予言的な作品と脚光を浴びましたが、これを機に大友監督の長編作品また観たいです。
今観てもインパクトのある傑作アニメですね。
バイクを自由に操る金田
ネオ東京で開かれるオリンピック、なんと2020年
事故が起き拘束される金田たちだが、鉄男は?
謎の子供たち?
施設から抜け出した鉄男
金田の銃口の先は
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