anttiorbの映画、映像の世界

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ミンボーの女

1992年作品、伊丹十三監督、宮本信子主演。

ホテルのプールに唐獅子牡丹の刺青の男たち、注意する老人(大滝秀治)だが、その男(ガッツ石松)に圧倒される。 しかしそこに割って入った一人の女(宮本信子)上手く追い払ったその女こそ、ミンボー専門の女弁護士・井上まひるだった。
あるホテルにやたらと筋ものが入り込んでくる。 そのホテルとは東京の名門ホテル・ヨーロッパ。 その総支配人室に入る髭の男(津川雅彦)、彼は外務省の高官だった。 ここでサミットのVIPが泊まれるよう手をまわしていたのが総支配人の小林(宝田明)だったが、ロビーにいる暴力団がいる限り無理ときっぱり言われる。
そこで対策員として二人の男が選ばれる。 鈴木勇気(大地康雄)、若杉太郎(村田雄浩)だ。 
しかし敵の方が1枚も2枚も上手だった。 どんどん金をむしり取られていく二人、手口はロビーで大声を出されてそれを逆手に取られる、また料理にゴキブリが入っていたと因縁を付けられそれをきっかけとして、どんどん入り込まれたり。 とうとうもうどうにもならないと判断した小林は、プロを付けると言い出す。 それが井上まひるだった。
彼女は対応のイロハから、二人に叩き込むのだった。 まずは暴力団の言うセリフを覚えさせるためにある男に接して観てくれという。 
呼ばれた男は大声で二人を威圧する。 そしてパターンを覚えていく二人だった。 協力してくれた男はなんと明智刑事(渡辺哲)だった。 
すっかり暴力団と思う二人だが、だんだんと手口を覚え、対処の仕方が解り始める二人だが、そこに出てきたのが入内島(伊東四朗)という頭のキレる男だった。   彼はターゲットを総支配人の小林に絞って、狙いをつけてきたのだった…
 
もしかするとこの作品を撮ったことで、伊丹監督は命を縮めたのではと噂される映画ですね。 舞台は老舗、ホテル・ヨーロッパというところですが、よくこういう手口を知ってるな、と当時は斬新な作品でした。 今でこそ北野監督作品とか、いろいろ描かれているんですが、民事介入暴力を対象とした切り口は今でもなかなかないんでは? 
またここに出てくる悪役の方々はどれも個性的な役者陣で、中尾彬伊藤四朗といった最近は善人役の多い人たちをうまく超悪役で使っていますね。 それ以外にも伊丹作品の常連の妻・宮本信子大地康雄上田耕一津川雅彦そしてまたキタローがセリフの無いチョイ役で出ていますね。
意外なところに若いギバチャンが鉄砲玉役で出ているのが初々しいです。 でもそのあと逆にボコられて、負けちゃうところがご愛嬌ですか。 まあいつみてもテンポがよくて面白いですね伊丹作品は。

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怖い人たちを華麗に切り返すおんな


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彼女は井上まひる


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ターゲットになったホテル・ヨーロッパ


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しかしだんだん手口を覚えて対処していく従業員


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そして撃退!


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