2012年作品、ベルナルド・ベルトルッチ監督、ジャコポ・オルモ・アンティノーリ主演。
ロレンツォは母に変な質問をした。 「今ふたりはどんなふうに見られているのかな?カップル?」 母のアリアンナ(ソニア・ベルガマスコ)は怪訝そうな顔で、「親子に決まっているじゃない。 私はもうおばちゃんよ」 「じゃあこの地球にたった二人しか生き残っていなかったら?」 あまりにも変な質問をするロレンツォに、母は呆れさっさと食事を切り上げた。
彼は来週スキー合宿だった。 その費用の集金の期限は今日だった。 しかし彼はそのお金を払わなかった。 そして彼は1週間分の食料を買い込むのだった。
祖母(ヴェロニカ・ラザール)は病院に入院している。 ロレンツォはお見舞いに行った。 祖母は彼が来るのが楽しみだった。 来週はスキーに行くのでお見舞いに来れないというと、もう来週はお墓の中かもと言う祖母。
スキーの日が来た。 母はロレンツォを車に乗せ、学校まで送るのだが、彼は強硬に途中で降りて歩いて行くと言い出した。 根負けした母が、途中で下し、彼は学校に向かったのだが、もちろんお金を払い込んでないので、すぐに引き返し、バスに乗り家に向かった。
母が祖母のお見舞いに行くのを見計らって、彼はこっそりとアパートの地下室に潜り込んだ。 そこが彼のこれから1週間の住処になるのだったのだが…
ベルナルド・ベルトルッチ監督の50周年の記念の作品です。 人間嫌い、孤独を愛する少年ロレンツォですが、親からしたら心配の種です。 学校でも変わり者扱いというか、あまり相手にされていない感じです。 でも彼は母親は大好きなんですね。 再婚相手の父には馴染んでいないようですが、母だけには心配をかけたくないという気持ちが強いんですね。
さて、この1週間の岩窟王は成功するんでしょうか? 実はここに予期しない訪問者が現れるんですね。 そして彼の王国に踏み込んでくるのです。 果たして彼はどうするのか?
監督の50周年は、少年の青春を描いた作品でした。 この頃って、絶えずまわりの仲間と上手くやれる者だけではないですよね。 ロレンツォのような少年は多いでしょうし、こういう面は少しはもっていると思います。
でも人間一人では生きていけないんですよね。 ではいつ新しいドアを開けるのか? そんなきっかけを掴む淡い物語でした。 そばかすだらけのジャコポ・オルモ・アンティノーリはちょっと可愛かったですね。(G)
1週間の一人の生活をするロレンツォ
そこに現れたオリヴィア(テア・ファルコ))
彼女はロレンツォの義理の姉だった
然し彼女にはある問題があった
二人の最後の夜