anttiorbの映画、映像の世界

不定期で、旅ブログも立ち上げます!

四十七人の刺客

1994年作品、市川崑監督、高倉健主演。
 
西暦1702年10月、大石内蔵介(高倉健)は鎌倉に潜入していた。 米沢15万石、上杉家の上屋敷は外桜田にある。 上杉家江戸家老・色部安長(中井貴一)はその情報を掴んでおり苛立っていた。 
旧浅野家家臣は、吉良家の屋敷の図面を手に入れ、策を練っていた。 色部は大石の動き一点を見つめていた。 彼が動けば何かしらの動きはある、 そう旧浅野家が一斉に動くのだ。
今まで大石はひっそりと目立たぬ行動をしていた。 元禄14年3月14日江戸城柳の間にて赤穂城浅野内匠頭が勅使饗応役高家吉良上野介に対し刃傷に及んだ事件により、内匠頭は即刻切腹赤穂藩は取り潰しとなった。 
しかし吉良はお咎めなしという、当時の喧嘩両成敗を無視した一方的な裁断は、家名と権勢を守ろうとする色部と時の宰相柳沢吉保石坂浩二)の策略だった。 赤穂藩は騒然となり、篭城か開城かで揺れるが、大石は既に吉良を討ちその家を潰し、上杉、柳沢の面目を叩き潰す志を抱き、早速反撃を開始した。 
事件発生後、直ぐに塩相場を操作し膨大な討ち入り資金を作った大石は、その資金をばらまき江戸市中に吉良賄賂説を流布させ、庶民の反吉良感情を煽り、また赤穂浪士すわ討ち入りの噂を流して吉良邸付近の諸大名を震え上がらせ、討ち入りに困難な江戸城御府内にある吉良邸を外に移転させるなどの情報戦を駆使した。 
米沢江戸家老の重鎮・千坂高房(森繁久彌)も大石の力を恐れており、色部の事を案じていた。 まだ若い色部に対し百戦錬磨の策士大石に敵うのかが気がかりだった。 そして着々と手を打っていきながら、江戸に近づいていく大石だった…
 
市川崑監督のタッチは、やはり独特ですね。 不動の手法です。 これは誰がキャスティングされててもブレルことが無いですし、またジャンル問わずですね。 
高倉健市川崑という異色の組み合わせですが、どちらかというと市川色が勝っている作品です。 また普通忠臣蔵は冒頭部に松之大廊下の刃傷を持ってくるのですが、もうそれは周知の事実というやり方を取っています。 
もう四十七人とくれば忠臣蔵に決まっているだろうという、考え方で、それよりも大石VS色部、柳沢という対立構造に絞った作りにしています。 もちろん賛否あったでしょうが、強引に市川監督が仕上げた感じですね。 
私はこれもありかなという感じでした。 いわゆる忠臣蔵という作品は毎年のように作られますから、自分ならこう撮るという監督の強い信念を感じた作品でした。



イメージ 1
大石の動きを警戒する柳沢

イメージ 2
妾のかると

イメージ 3
彼女を万が一のことを思い、かくまう大石

イメージ 4
準備を着々とする大石

イメージ 5
そして討ち入りの日

イメージ 6