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ティングラー/背すじに潜む恐怖

1959年作品、ウィリアム・キャッスル監督、ヴィンセント・プライス ジュディス・イヴリン ダリル・ヒックマン パトリシア・カッツ出演。

連続殺人犯の死刑が執行される。遺体の検視を依頼された病理学者チャピン博士(ヴィンセント・プライス)は、死刑囚の脊椎が割れていることに気付いた。 それはまるで、何か強い圧力がかけられたようだ。

実は、博士は以前からある仮説を研究していた。 人間の脊椎には小さな生物が生まれつき寄生しており、それが恐怖を感じた時に背筋をゾクゾクさせる。 そして、ティングラーと名付けたその生物は恐怖が高まれば高まるほど肥大化し、最悪の場合は宿主の脊椎を破壊して死に至らしめてしまう。 ただし、大きな悲鳴を上げて恐怖心を解放すれば、ティングラーも小さくなって元のサイズに戻るのだ。 とはいえ、目下のところ博士にはこの仮説を証明する手段がなかった。
検視を終えたチャピン博士は、死刑囚の義理の兄である映画館主ヒギンズ(フィリップ・クーリッジ)を自宅まで送り届ける。 そこで紹介されたのがヒギンズの妻マーサ(ジュディス・イヴリン)だった。 聾唖者であるマーサは神経質かつ繊細な性格で、血を見ただけで恐怖のあまり気を失ってしまう女性だった。 チャピン博士はそれをマーサが声を出せないせいだと分析する。 悲鳴を上げることが出来ないため、恐怖心が余計に彼女の体に負担となっており、死の危険すら伴うというのだ。
そんなチャピン博士の最大の悩みが浮気性の妻イザベル(パトリシア・カッツ)のことだった。 資産家の娘であるイザベルの財力のおかげで研究に没頭できるチャピン博士は、女王然と振る舞う彼女に頭が上がらない。 イザベルの妹ルーシー(パメラ・リンカーン)はチャピン博士の助手デイヴ(ダリル・ヒックマン)の恋人だったが、イザベルは2人の仲を認めず妹への財産分与も拒否していた。 そんな妻に苛立ったチャピン博士が彼女を脅迫したところ、イザベルは恐怖のあまり失神してしまう。 その隙にレントゲン写真を撮った彼は、妻の脊椎に肥大化したティングラーを発見。 自らの仮説が正しかったことを確信する。


これは劇場公開はされなかったらしく、WOWOWで放送されたようですね。 今は各配信チャンネルで見れるようになっています。
監督はウィリアム・キャッスル、監督作品を見るのは初めてですが、有名作品の制作 https://anttiorb.hatenablog.com/entry/3933324 を手がけています。
主演のチャピン博士役はヴィンセント・プライス、記事にした作品はないようですが、今後は記事にする機会はあるでしょう。
聾唖者のマーサ役はジュディス・イヴリン、また今作の他の出演者も記事にした作品はありませんでした。


物語は病理学者のチャピン博士のお話です。 彼はある持論があり、人間の脊椎に寄生している生物がいて、その生物は人間の恐怖を栄養としている。 しかしその恐怖が悲鳴となって放出されると、一気に活動が弱まり小さくなっていく。しかしこれを証明することができずにいました。
しかし、死刑囚の義兄のヒギンズと出会ったことから、彼の妻が聾唖者で声を出せないことから、恐怖の発散ができないのでは?と思い、ある考えが浮かびます。 しかしその前に妻に試したことで、妻の湿疹中にレントゲン写真を撮ったところ、彼は名付けたティングラーが写っていました。 助手のデイヴとようやく掴めたと喜びますが、だからと言って人間の体から取り出すことは不可能なことは分かっていました。


今作はもちろんホラーなんですが、1959年にこういう設定が考え出されたことに素晴らしさを感じますね。 ティングラーの造形は時代を感じますが、それ以外の設定、ラストシーンはなかなか面白いですね。 終わり方も少し背筋が寒くなるそんな良作でした。


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