ミニチュアジオラマ作家のアニー・ラハム(トニ・コレット)は母エレンが亡くなったばかり。 母親との微妙な関係にあったアニーは、母の死にも微妙な気持ちのままだった。 しかし、葬儀の直後から家族の周りでは異様な出来事が起き始める。 特に末娘のチャーリー(ミリー・シャピロ)は、何かに動かされるように奇妙な行動をとり始める。
さらにエレンの墓が何者かに荒らされたという連絡がスティーブンのもとに入る。
チャーリーの行動に心を乱されたアニーは、無理やり長男のピーター(アレックス・ウルフ)に妹を押し付けまる。 ピーターは学校の仲間たちと悪ふざけのパーティーに行くので、正直妹の存在はお荷物だった。 一人仲間と盛り上がるピーターは、マリファナに誘われる。 しかし、目を離した瞬間、ナッツアレルギーのチャーリーが発作を起こしてしまう。
慌てて車を走らせるピーター。 苦しむチャーリーは、後部座席が窮屈で、窓を開け、外に向かって顔を出す。 その時、前方に動物が飛び出し、とっさにハンドルを切ったピーター、後ろのほうで鈍い音がして、その後静かになってしまう。
チャーリーは 「大丈夫だ」 と笑いを浮かべ家に帰り、そのまま自分の部屋に入ってしまう。 父のスティーヴ(ガブリエル・バーン)と、アニーが車の後部座席を見て、悲鳴を上げ絶叫をする。 窓から顔を出したチャーリーはそこで首をもがれ、後部座席は血みどろだった。 頭は、電柱の脇に落ちていた。 チャーリーの悲劇にアニーの精神状態は悪化していく。 一方でピーターもまた罪の意識から混乱するようになっていく。
家長のスティーヴは何とか家に安定を持たせようとするが、うまくいかない。
家族には映画に行くといって大事な人物を亡くした孤独を抱える人々の集まりに出ていた、アニーはそこで息子と孫を失ったジョーン(アン・ダウド)という女性と知り合う。
そして、その後から、家の中で不思議なことが起き始め、動揺が広がっていく・・・
これはちょっと異色のホラーですね。
監督はアリ・アスター、今作が長編デビュー作となります。
そしてアレックス・ウォルフ、「ライ麦畑で出会ったら」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15774745.html で主演でした。
父親役はガブリエル・バーン、「マイ・プレシャス・リスト」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15739843.html でも父親役でした。 でも全く違うタイプ、作品ですね。
物語は、アニーの母、そしてピーターとチャーリーの祖母のお葬式から始まります。なんとなく家族の感じがおかしくなった気がしたアニー、彼女は家族を失った人の集まる集会に行くんですが、その時点では良く自分もわからず、周りに溶け込む事はできませんでした。
そしてとうとう悲劇が起きます。 チャーりーが事故死をしてしまいますが、その原因を作ったのがピーターでした。 アニーも夫のスティーヴも、そして一番ピーターがどんどんおかしくなっていきますが。
今作はもっと裏にある陰謀というか狙いがあるんですね。 その謎がなんとも気味が悪いんです。 カルト的な作品でした。