anttiorbの映画、映像の世界

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音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!


絶叫する堕天使の異名を持つカリスマロックシンガー “シン”(阿部サダヲ )。 しかし、彼には大きな秘密をもっていた。 それこそ声帯ドーピング、韓国でのアンダーグラウンドの整形手術で人工的に喉を強めて常人では出すことができない声を発し続けていた。
そんなシンの喉も限界達しつつあり、ある夜の事務所社長が止めるにもかかわらず、ライブで大量に吐血して倒れてしまう。 喉がボロボロにもかかわらず、ライブのテンションから暴走気味にライブハウスを飛び出したシン。 音響はとっさにボーカル入りの音声を流すが、それが口パク疑惑に発展してしまう。
その前に現れてたのは、声が小さすぎてバンドが解散したストリートミュージシャンのふうか(吉岡里帆)。 何事にも自信がもてなくて、それが異様に小さすぎる声に繋がっているふうか。 彼女はバンドのボーカルをしていたが、あまりの声の小ささからバンドは解散、彼女がソロで歌っていた。
ところがどういうわけか、そんな彼女の眼の前にシンが何度も現れては彼女を振り回す。
シンは 「心が燃えない、心の不燃ごみ」 「音量上げろタコ!なに歌ってんのかわかんねんだよ!」 とふうかに罵声を浴びせる。 強引なパワーのシンに圧倒されるふうかは、何とか反抗しようするが、ひょんなことからシンの声帯ドーピングの秘密を知ってしまう。
シンを何とか韓国に連れ出して喉を治そうというふうかと、逆に声帯の限界に達する前に、もう一度歌わせようとする人間たちの声のリミットを巡る追いかけっこが始まる・・・

予告編でのふたりのツインボーカルがいよかったんですが。
監督は三木聡、前作 「俺俺」 はスルーしてしまいましたが、「インスタント沼」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/14084875.html は見ています。
主演は阿部サダヲ、何でも出来る名優ですが今作ではロックミュージシャン、「彼女がその名を知らない鳥たち」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15239483.html 俄然作ですが、悲しい男の役でしたね。 実に良かった。
そしてもう一人吉岡里帆、朝ドラでブレイクしましたが、その前から映画には出ていましたね。 「劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き コトラ家族と世界のいいコたち」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15205071.html のナレーションをしていましたが、「明烏 あけがらす」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15535087.html ではインパクトのある役でした。

物語は、絶叫型の奇跡的な声を持っているカリスマボーカルのシン、しかし彼がステージで血を大量に吐いてしまい倒れてしまいます。 そして姿を消すシン、そこで彼が出会ったのが、バンドメンバーから捨てられ、一人で小さな声で歌う、ふうかでした。 メッセージ性のあるちょっと暗い歌を歌っているんですが、しっかり歌えば伝わるのがもったいない、そんな歌唱をするふうか。
そして彼ののどの秘密を知ってしまうんですね。
この作品、正直もどかしい作品でした。 ふうかが声を出すのに時間がかかりすぎなのと、彼女の回りの怪しい輩がいまひとつしっくり行っていないんですね。 そして韓国がいまひとつ、必然性がないような気がします。
個性的なキャスト生かしきれていない作品です。

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カリスマボーカリストのシン

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声の小さなボーカルのふうか

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このバンドに馬鹿にされていたふうかをシンが助ける

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シンの事務所の社長と坂口

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そして謎の医者に彼ののどの具合を知るふうか

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