川藤浩巡査(馬場徹)の葬儀が終わった後、柳岡巡査部長(安田顕)は振り返る。 あいつは警官に向かない男だったと。 川藤はすぐに拳銃を抜こうとする癖があった。 また、失敗を小細工でごまかそうとする男だった。 その川藤が殉職したのは、夫が刃物を振り回しているとの女性からの通報を受けて出動した事件であった。
短刀を向けて突っ込んでくる男に川藤は何発も発砲した。 しかし、男は止まらず川藤は首を切られた。 血を吹き出しながらもしばらくは生きていた川藤は、最後に 「こんなはずじゃなかった。うまくいったのに。」 とつぶやいて死んだ。
川藤の兄(吉沢悠)は、あの日弟から 「とんでもないことになった」 とメールがあり、そういうときはろくでもないときだと言い、「あいつが勇敢に死んでいったなんて思わない。 あいつは駄目な男だった。」 と言い切る。
そして事件の真実の姿が浮かび上がる・・・
これもちょっとゾクッとするお話でした。
監督は榊英雄、「生きる街」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15424722.html が近作映画ですね。震災後を描いた良い映画でした。
物語はある巡査が殉職をする事件が起こり、その葬儀から始まります。 警官に向かない男、新人巡査として、もう一人と共に指導をする立場にあった柳岡でしたが、警官たるもの小心者ではなかなかつらいところで、それに彼は拳銃に以上に頼る、もしかしたら撃ちたい願望が強いんではないかという面がありました。
そして起こった事故に、どこか不自然さを感じ柳岡は調査していきます。 でも決定的なのは川等巡査の兄・隆博の言葉ですね。 弟が勇敢だったとは到底信じられない。 弟は凶悪犯に立ち向かって死んだある意味英雄的な扱いを受けていることに、大きな疑問を持ったんですね。
真実はつまらない自分の失態を隠そうとする事から起きた殉職、これもある意味報いを受けるということなんですが、大きな代償でした。

後輩巡査の殉職の葬式

巡査部長の柳岡

川藤巡査の指導をしていたが


そして真相を調べ始める
