anttiorbの映画、映像の世界

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風の色


桜の季節の東京、100日前に彼が老夫婦に預けたという箱をカフェのマスター(竹中直人)から受け取った、無職の青年・涼(古川雄輝)。 記憶が全くない彼が目にしたものは突然目の前から消え、彼女の母親・川口かなえ(中田喜子)からの死を告げられた、恋人川口ゆり(藤井武美)との思い出の品々だった。 そしてその中に見慣れない鍵も入っていた。
彼女が記した日記や写真により、幸せな日々を思い出した彼は、マジシャンカフェに模様替えをしたあのカフェで、鮮やかなマジックを披露した憧れのマジシャン講師の橘田(小市慢太郎)を目指して、マジシャンの道にすすみはじめる。 彼のマジックはあの箱に入っていた、キャンディーをカフェで手渡されたことから、その凄さに驚嘆したからだった。
そんなある日、2年前の水中脱出マジックで行方不明になった天才マジシャンの隆(古川雄輝)が “自分と生き写しの人間” ではないかと思い始めた涼だった。
鼻の下に髭を書き込むとまさに自分そのものだった。 隆は若き天才マジシャンで、危険な水中脱出に挑戦したときに、結局戻ってくることは無く、捜索も打ち切られ、行方不明のままになっているのだった。
彼は生前にゆりが、「私たちはまた会える」、「流氷が見たい」 と言っていた言葉に導かれるように、北海道に向かうのだった。 旅の途中の北見で 、ちょっとしたトラブルで足止めをされた時、涼は偶然にも亜矢(藤井武美)と名乗る、ゆりと瓜二つの女性に出会う。 実は、彼女もまた、行方不明の隆との再会を望んでいた。
涼は、隆が住んでいた家に向かう。 そこは人気が無く、しかしあの鍵を使うと、すぐにドアが開く。 思った通りこの家の鍵だった。 そして出会った涼と亜矢は、すぐに惹かれ合い、一緒に旅を続け、流氷を進む網走の砕氷船で唇を重ね合わせ、札幌にある隆の家で結ばれることになる。
翌朝、ゆりの写真や日記を亜矢の元に残したまま、東京に戻った涼は、ゆりの母親の元を再び訪れるのだった。
「亜矢さんに会いました」 という涼に対して、涙を流した彼女は自分は母親ではないという言葉と、今まで知らなかった真実を聞かされる・・・

日韓合作のこの作品、ちょっと幻想的な恋愛ドラマになっています。
監督はクァク・ジェヨン、「~な彼女」シリーズで有名な監督ですが、実は監督作品ははじめて見るんです。
涼と隆役に古川雄輝、「脳内ポイズンベリー」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13027413.html で主人公いちこの相手役で出演しています。
ゆりと亜矢役に藤井武美、「桐島、部活やめるってよ」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/8130050.html 「悪の教典」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/7709318.html に出演暦がありますが、今作はヒロインですね。

物語は北海道と、東京が舞台ですが、主には北海道でのドラマが主ですね。 100日間閉じこもっていた涼でしたが、そろそろ体を動かすとき、そんな事からあの老夫婦がやっていた店を訪れるんですね。 マスターは、彼の事を聞いており、箱を渡してくれます。 これが涼におけるすべての始まりでした。
一方その前に、北海道では瓜二つの青年、そして実力派マジシャンの隆が水中脱出の後行方不明になっています。
またゆりという女性の存在は、何か自分という存在が透けて見えるような、生きるという願望の薄い女の子なんですね。 そして自分は幸せになってはいけない存在という謎の言葉を言うんですね。 そして消えてしまったことから、自殺かもしれないと思いこんだのかもしれませんね。
そして北海道にも彼女と瓜二つの亜矢という存在がいました。
今作品は、カフェのマスター、竹中直人が予想通りキーマンになっています。 ちょっと怪しいマジシャンもどきのような飄々とした存在なんですが、まず彼が言う “ドッペルゲンガー” これがテーマになっていますね。
ホラーでも、心霊でもない作りで、この言葉、後半はゆり、亜矢、そして涼の恋愛ドラマになって行きますが、簡単にはいかない、そして隆の存在も気になって行きますが。

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海中に姿を消した若きマジシャン

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涼は彼から謎の箱を受け取る

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そして涼はマジシャンを目指す

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北海道で亜矢と出会う

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網走の砕氷船に乗る二人だったが

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