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密偵

2016年作品、キム・ジウン監督、ソン・ガンホ コン・ユ ハン・ジミン 鶴見辰吾出演。

1920年代、日本統治時代の朝鮮半島。 朝鮮人でありながら日本警察に所属するイ・ジョンチュル(ソン・ガンホ)は、ある男を追いつめていた。 男は金持ちの骨董屋にあるものを持ち込み金に換えようとしていた。 それは間違いなく本物の品だったが、骨董屋は時間稼ぎをするように、偽物ではと疑っていた。
そこに警察が大挙して押しかけ男とその仲間を逮捕しようとしていたのだった。 その男とイ・ジョンチョルはお互いを知っていて、何とか生きて逮捕しようとしていたが、追い詰められた男は最後は自決をしてしまう。
部長の東(鶴見辰吾)の信頼が厚いイ・ジョンチョルだが、独立運動団体 “義烈団” 監視の特命を受けることになる。 さらには東の子飼いの部下・橋本(オム・テグ)と一緒にするよう命令も受ける。 情報は共有するように言わるが、彼は日本名だがどうやら朝鮮人のようだった。
義烈団のリーダーであるキム・ウジン(コン・ユ)は、骨董商を営みながら、手広く事業をしている。 しかし、大きな動きが感じられていた。 上海の亡命政府と密に連絡を取り合い、朝鮮総督府に対し、過激な独立運動を仕掛ける計画をしていた。
そして爆薬に詳しい西洋人を雇い、虎視眈々と機会をうかがっていたのだった。
まずは彼に接近し、懇意になる指令を受けるジョンチュルだったが、キム・ウジンもしっかりと彼のことは知っており、自然な感じの対応を見せるのだった。 酒を酌み交わし、「アニキと呼んでも良いか?」 と言ってくる。 しかし酔ったふりをしているのはお互い様だった。
そして、義烈団の団長チョン・チェサン(イ・ビョンホン)はキム・ウジンの報告を聞き、イ・ジョンチュルを義烈団へ引き込む決断をする。 周りは反対をし、危険だと忠告をするのだが、団長はイ・ジョンチュルの協力がどうしても必要だと危険な賭けに出るのだった。
そして上海で再び会った二人の席上、団長が現れ、彼を口説くのだった。 二重スパイをしてほしいと頼まれたイ・ジョンチョルは、同胞としての絆にどうしても断ることができなかった。 せいぜい、いつ裏切るかわからないとしか言えないのだった。
そして爆薬を義烈団は上海から京城(現ソウル)へ向かう列車で運ぶことになるのだったが…

日本の映画は、戦国時代や、明治維新がやはりハイライトとなり、心躍るものが多いのですが、韓国作品は、朝鮮戦争や、日本統治下の朝鮮半島物が、やはり見応えのある作品が多いですね。
監督はキム・ウジン、「ラストスタンド」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/9291318.html というシュワちゃんのアクション主演復帰作を撮っていますね。
そしてもう一人はユン・ハ、彼は「新感染・ファイナルエキスプレス」 https://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/15121805.html に主演していますね。 またイ・ビョンホンも出演、大物総出演の作品でした。
物語は、日本統治下の朝鮮半島のお話、日本から派遣された警察機構の実働部隊のトップ・東部長は、日本になびいたイ・ジョンチュルをうまく使って行きます。 語学に堪能で、のし上がった彼ですが、同胞からは疎まれ、日本人からは蔑視されている微妙な立場なんですね。
だからこそ彼は日本の上司に忠誠を誓い、ここまで来たんですが、義烈団の抗日運動は無視できない感じになってきていました。 何とかそれを封じ込め、壊滅させたい、そのために東は子飼いの橋本という人物を新たに加えます。 そして彼の役目は、イ・ジョンチュルの監視も兼ねているんですね。
そんな自分の悲哀を感じた時に、絶妙のタイミングで二重スパイとなる誘いを受ける。 この頃は密偵という言い方で、いたるところにスパイがいたんですね。 でもこういう存在が大きなことを成し遂げる情報戦には欠かせないんですよね。
なかなかラストの大きな展開に繋がる面白いお話でした。

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挑戦人でありながら日本の警察の所属するイ・ジョンチュル

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上司の東から特命を受ける

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それはキム・ウジンの監視だった

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そして彼に近づくこと

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義烈団の団長チョン・チェサンはある考えを持っていた

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