anttiorbの映画、映像の世界

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断崖


一等車に乗って読書をしている女性のところに、一人の男が入って来た。 男は何食わぬ顔で、女性・リナ・マッキンロー(ジョーン・フォンテーン)に話しかけるが、そこに検札が来た。 男の持っていた切符は三等車の切符。 一等車の料金を払ったのに、三等車の切符をもらってしまったとうそぶく男。 車掌は追加料金を請求すると、細かいお金を持っていないと言い前の女性に細かいお金を貸してほしいと言い出す。
女性も持ち合わせがないと言うと、たまたま持っていた切手を見つけそれで足りるだろうと勝手に車掌に切手を渡してしまうのだった。
英国社交界の人気者ジョニー・アイガース(ケーリー・グラント)は学生時代から詐欺常習者だった。 彼は女に人気があるらしく、彼が載った新聞を見てリナは驚く。
ある日、ジョニーは馬場で、大勢の女に囲まれていたが、偶然、富豪の娘リナの姿を見つけた。 後日、ジョニーは3人の女を連れて、リナの自宅に現れた。
その日、自宅で読書をしていたリナはまた驚く。
ジョニーは女性にたする扱いは手慣れたもの、そしてリナはだんだん彼のことが気になっていく。 しかし女に対して癖が悪いことを知っていたリナは、一定の距離感を保っていたが、しばらくは会えないとジョニーに言われ、なぜか寂しさを感じてしまうリナ。
あきらめかけた頃、舞踏会の誘いの電報が届いた。”舞踏会でお会いしたい。 あなたのことが忘れられないんです!” と。
舞踏会には、胸の部分が開いたドレスを着て出かけた。 ジョニーはなかなか現れなかったが、リナは彼を見つけるとすぐに駆け付けた。 2人はダンスを楽しみ、すぐに舞踏会場を後にした。
ジョニーが運転する車の中で、2人はキスを交わした。 そして向かったのは、将軍の肖像画が掛けられた部屋。 リナはとても素敵な部屋だと言い、2人はそこで結婚の約束をした。
そして二人はすぐに新居を決め、駆け落ちをしてしまうのだった…

1941年と言えば、ヒッチコックアメリカに来てまだあまりたっていないころ。 イギリス時代の雰囲気を残したような作品に感じました。
ヒロインはジョーン・フォンテインアメリカ進出第1弾の 「レベッカ」 に引き続いての主演ですね。 今作では、世間知らずのお嬢さんのリナを演じていました。 眼鏡をかけた読書好きな女性、対する相手役はケーリー・グラント演じるジョニー。 もう初めからとんでもない口から出まかせ男ですね。
日本だったら植木等みたいですが、彼がやると可愛さがにじみ出てきますが、グラントが演じるといい男すぎてちょっとむかついてきます(^^)
彼はヒッチコック作品には多く出演。 「泥棒成金」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/2400991.html 「北北西に進路を取れ」 などに出演しています。
この作品ジャンルはロマンティックサスペンスという言い方をされますが、ほとんどはどこがサスペンスなのか? という感じで進んで行くんですね。 ひたすら、妻をだまし続ける、詐欺男なんですね。 ただ、結婚詐欺だけはしない感じ、リナだけは愛しているというところが憎めないところ。
しかし彼の言う事はほとんどが嘘、博打好きで、借金まみれ、さらに口の軽い友人ビーキーが転がり込んできます。 ナイジェル・ブルースが演じていますが、彼もどうも胡散臭いんですがね。
しかし借金がどうも支払いきれなくなってきたあたりから少し雲行きが変わっていくんですね。 そこからやっとヒッチコックらしい心理的な展開になっていくんですが。
まあ、私としてはもっと、コテコテのサスペンスが好きでした。 ラストも優しいラストでしたからね。

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列車の中で出会う二人

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駆け落ちした二人にピーターが転がり込んでくる

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しかしでまかせばかりのジョニー

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しかしなぞの部分が見え始め

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そして・・・

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