anttiorbの映画、映像の世界

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ディアスポリス DIRTY YELLOW BOYS

2016年作品、熊切和嘉監督、松田翔太主演。

東京の密入国異邦人・不法就労外国人たちは、まともな仕事に就けずに生活は困窮する一方、犯罪に巻き込まれても日本の警察は助けてくれない。 誰にも守ってもらえない彼らは、自らの手で自らを守るため、密入国異邦人による密入国異邦人のための秘密組織、裏都庁をつくった。
裏都庁には銀行や病院、そして警察組織・ディアスポリスがある。
異邦警察唯一の警察官・久保塚早紀(松田翔太)は、異邦人たちを守るべく日々奮闘していた。 ある日、満身創痍の大怪我を負い、3日間の昏倒から復活した久保塚は、仲間の異邦人たちとパーティに興じていた。
その最中、裏都民の一人マリアの誘拐事件が起こる。 上司にダマされて多額の横領事件を引き起こした末に裏都民となった鈴木(浜野謙太)を相棒に、久保塚は捜査に乗り出す。
マリアの友達は必死に助けて欲しいと久保塚に懇願するので、彼は身代金の100万払えば命が助かるだろうとアドバイスをする。
裏都庁の助役で害虫駆除会社経営者の阿(柳沢慎吾)や裏都知事のコテツ(康芳夫)ら仲間たちの協力で、マリアの監禁先を突き止め鈴木と向かうが、すでにマリアは殺されていた。
犯人は、留学生崩れのアジア人犯罪組織・ダーティ・イエロー・ボーイズの周(須賀健太)と林(NOZOMU)だった。 周と林はその後、誘拐事件の元締めで二人に銀行口座を貸した黒金組のチンピラ・横島も殺害する。
黒金雲組の若頭・伊佐久真人(真木蔵人)は、久保塚が何かを知っていると思い拘束、痛い目にあわせるが、彼は何も知らない。 しかし開放された久保塚は、彼が母国で信仰をしていて、その地下教会があることから、足取りがだんだんわかってくるのだった。
周と林は、上納金を集め、ダーティ・イエロー・ボーイズに入ろうとしていたのだった。彼らはその関東支部に行くのだったが、そこにいた太った男にがっかりして殺してしまう。 そして彼らはそこにいた、朴=パク(木原勝利)とホセ(OMSB)を誘い各拠点を劇は、組織を牛耳ろうとし始めるのだった。
しかしその途中で必ず地下教会の日本の拠点に向かうのがわかった久保塚は鈴木と一緒に彼らを追い、それを伊佐久がマークしているのだった・・・ 

原作はコミックスなんですね。 独特な世界観が面白そうなんで見て来ました。
監督は熊切和嘉、「夏の終り」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/10165026.html 以来の鑑賞です。 主演はこの作品に出たいと希望したという松田翔太、「イニシエーション・ラブ」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/13078861.html で前田敦子の相手役で主演をしていました。
物語は東京の裏世界を描いた、本当にありそうな世界。 でも、東京にはものすごく多くの外国人は実際にいますよね。 昔新宿の乗換えをするときに、階段を上ったところがアジア系の外国人のたまり場になっていたのを見たことがあります。 そこが情報交換の場所だったんですね。
いまは携帯、スマホで簡単ですが当時は実際毎日そこに集まっていろいろ話をすることで生きていたんでしょう。
そんな密入国者たちの裏世界があるとしたら、そこにも秩序があるのかもしれませんね。 しかし下手をするとすぐに逮捕され強制送還、だから半分やくざやさんと、擦れあう瞬間があるんでしょう。
周と林の事件からだんだん黒金組ともつれた関係になっていく久保塚、他のキャストもアジア系外国人に扮していますが、なかなか似合ってました。
殺伐とした作品で、殺し方もえぐいんですが、二人の周と林に、だんだん同情してしまう、ある意味悲しい作品でしたね。

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裏ポリスの久保塚


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誘拐殺人事件が起こる

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鈴木と事件を追う久保塚

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犯人の周と林はどんどん西へ

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