anttiorbの映画、映像の世界

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火車 HELPLESS

2012年作品、ピョン・ヨンジュ監督、 イ・ソンギュン、キム・ミニ、チョ・ソンハ出演。

結婚を1ヵ月後に控え、実家に向う途中でサービスエリアに立ち寄ったムンホ(イ・ソンギュン)とソニョン(キム・ミニ)。 ムンホはソニニョンのために、コーヒーを買いに行った。 しかしその時ソニュンの携帯電話が鳴り、それを受けた彼女の顔色が変わっていく。
ムンホが戻ってくると、彼女の姿は消えていた。 車の鍵は開いており、エンジンはかかったままだった。 外は雨が降っており、すぐに彼女の形態を書けるムンホだったが、まったく通じることは無かった。
狂ったようにソニョンを探すムンホだったが、彼女の消息は全くつかめなかった。 初めにサービスエリアを探したが、足取りを掴むことはできず、そしてムンホが向かった先は彼女の住んでいる部屋だった。 しかしそこは、急いで片付けた跡が歴然で、夜逃げをしたような跡だった。 さらに勤めていた会社の履歴書まで全 く偽りだったのだ。
痕跡が消えた頃、ソニョンは個人破産者という事になっていた。 しかし、免責書類に残っている彼女の筆跡と写真は、他人のものだという衝撃的な事実が明らかになる。 いったいソニョンは誰だったのだろうか?
ムンホが彼女と会ったのは、彼女の姿を彼の医院で見つけたからだった。 一目惚れのムンホだったが、話しかけるきっかけが無かった。 しかしある暑い日に、日差しの中で子犬を見ている彼女に、アイスを差し入れることで話すきっかけをつかんで、話しかけることがやっとできたムンホだった。
しかし彼女がソニョンではないとしたらいったい誰なのか? 彼女を探すなら本当の名前から探さなければならないムンホは、元強力係の刑事である従兄弟チョングン(チョ・ソンハ)に助けを乞う。 チョングンは、あることから刑事を辞めなくてはならなくなり、定職にもつかずブラブラしていた。 そして、なかなかうまくいかない求職にいら立っていたところだった…

原作は宮部みゆきのミステリー小説ですね。 彼女の原作の多くは映画やドラマになっていますが、最近だと「ソロモンの偽証」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12801021.html http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/12928297.html ですが、それ以前にも多くの作品が映画化されていますし、私も彼女の作品のファンなので、初期はほとんど読んでいました。
今作は、日本ではドラマ化まではされましたが、映画化は韓国で行われたんですね。 設定は独自の物となっていますが、核になる失踪女性の設定をもらったという感じですね。
でも、正直これは婚約者を失った男性と、元刑事と、消えた女性の三人が核になり、いかに女性を見つけることに執念を燃やすかがポイントです。 その辺りは感情を爆発させる韓国作品には、上手く取りいれられていたと思います。
ピョン・ヨンジュ監督作品は、初めてです。 消えた女性役のキム・ミニもイ・ソンギュンも初めてですね。 今後韓国作品を見る時にはだんだん覚えてくるだろう役者さんたちでしょう。
物語は、彼女の正体がわかるにつれて、彼女の本名、生い立ち、そしてどうして他人の名前を語っている理由が判明してきます。 そしてそれは非常に悲しい結末にどんどん入っていくんですね。 そしてそれはもうどうしようもない後戻りのできない事態になっていきます。
悲劇でしかありえないラストですが、彼女の生い立ちがわかると、同情を禁じ得ない作品ですね。

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ムンホとソニョン

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そしてドライブインで事件は起きる

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消えた彼女を追い家に行くと

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一人ではどうしようもなくなり、従兄弟のチョングンに協力を

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いったい彼女はどこに?

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