anttiorbの映画、映像の世界

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夏をゆく人々

2014年作品、アリーチェ・ロルヴァケル監督、マリア・アレクサンドラ・ルング主演。

瑞々しい光を緑に放つイタリアのトスカーナ地方。 人里離れた土地で、昔ながらの製法で養蜂園を営む一家があった。 その四人姉妹の長女ジェルソミーナ(マリア・アレクサンドラ・ルング)は、気難しい父ウルフガング(サム・ルーウィック)の独自の教育と深い愛情を受けて育った。
彼女は、父のため、幼い3人の妹とともに、養蜂の仕事を手伝うのだった。 次女のマリネッラ(アニェーゼ・グラッツィアーニ)は、何か理由をつけてすぐにサボる。 ウルフガングは信頼しているのは、ジェルソミーナだけだった。
幼いその下の妹たちは、まだあてにできずただ遊んでいるだけで、母のアンジェリカ (アルバ・ロルヴァケル)はトマトの収穫をするために、幼い二人を連れて行って欲しいという。
しかしこの養蜂場は、基準を満たしていない。 そのためには、ここの設備を改装しなくてはならず、お金がかかることだった。だが、ウルフガングは、こんな田舎に、その為の検査に来るはずがないとタカをくくっている。そしてお金が入ったら、ラクダを買ってやるとジェルソミーナに言うが、もう彼女は子供ではない、ラクダの喜ぶ歳ではないのが彼には解らないのだった。
深奥なその地で、蜂と自然のリズムに囲まれて生活を営んできた一家だったが、ある夏の終わり、1人の少年・マルティン(ルーイ・ハリカ)を預る話が来るのだった。 少年更生係のイルデ (マルガレーテ・ティーゼル)が連れてきたその少年は、ちょっとした犯罪歴があり、ここで更生を兼ねた勤勉な生活を送ることで、一家にお金が謝礼として入る。 少年の今後の将来のためになるのだった。
ドイツ人という事で言葉は通じないし、触られることが嫌いな彼は、正直扱い辛い存在だったが、ウルフガングは、今まですべて女の子だけで、どうしても男の子が欲しかったのでだんだん彼に傾斜していく。
そんな時、テレビ番組『不思議の国』のロケに一家が出会うのだった。 その司会者のミリーカテナモニカ・ベルッチ)に声を掛けられ、この番組に出て、優勝すれば賞金が手に入ることを知る。 ジェルソミーナは何とかこの番組に応募しようと父に言うのだったが…

アリーチェ・ロルヴァケル監督は、監督2作目みたいですね。 前作は日本未公開、イタリア人の監督ですが、地方の養蜂場を舞台にした話でした。貧しい地方なんでしょうね。 娘たち4人はどうやら学校など通っていないみたいですね。 貧しいからなのか? 学校自体無い地域なのか? 
長女のジェルミーナは、年ごろの若い女の子を押し殺して、必死に家のため働く姿が健気ですね。 母親は正直疲れていて、父とはある種諦めに近い関係に見えます。
物語は、この後、長女の独断でこの番組に参加します。 しかし、その直前に父のある独断の行動が あって家族は崩壊寸前になるんですね。
これ、ラストがちょっと幻想的なんですが、こういうラストにしたのはちょっとどうかと思いました。 オーソドックスに描いた方がと思いましたが、悲劇をソフトに描いたんでしょうかね?(G)

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上の姉妹

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父と母と下の姉妹

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そして蜂から蜜を

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そこに来た更生のために来た少年・マルティン

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そして番組の司会と出会う

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寄り添う一家

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