anttiorbの映画、映像の世界

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ファイナル・カウントダウン

1980年作品、ドン・テイラー監督、カーク・ダグラス主演。

1980年、ハワイ沖200マイルの海上を航行する原子力攻撃空母ニミッツ。 ニミッツ号艦長イーランド大佐(カーク・ダグラス)は、国防省から派遣されて来艦して来た若い男ラスキー(マーティン・シーン)を紹介された。
唯一帰還しない機がいた。 まだ飛行経験が浅いパイロットなので、直ちに帰還命令を出した。 しかし雲の動きが異常を示し始め、天候が急に変わり、水温が上昇、逆に気温は5度下がった。 そして、気象係より竜巻の襲来を知らされた艦長は、真珠湾へ引き返すことを指令した。
その時、突然雲間を稲妻が走り、ニミッツは青白い光に包まれ、高周波音に襲われた。 艦にいる乗員は 、皆頭を抱え苦しんだ。 デッキの人間も、すべての者がのたうち回りしばらくして、ようやくそれが収まった。
静寂が蘇ったが、天候は嘘のように晴れやかだった。 やっと未帰還の機が帰ってきたが、パイロットは気を失っていた。そしてその姿は。
直ちに偵察機を発艦させ状況を見ても、真珠湾には異常はなかったが、艦内で受けた通信は昔の番組を傍受した。 無線士が奇妙な声をとらえた。“ドイツ軍がロシアの侵攻で最初の障害にぶつかった模様”“北アフリカではロンメル将軍の大攻撃にも拘らずトブルクは陥落していない”などで、さらには偵察機による航空写真には、1941年当時のアメリカ太平洋艦隊“アリゾナ”の勇姿が写っていたのだ。いったい何が起こってしまったのか?…

巨大戦艦のタイムスリップものとしては、以前書いたフィラデルフィア計画を元にした「フィラデルフィア・エクスペリメントhttp://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/6291233.html と、結構設定は似ていますが、今作は、実験ではなく、偶然起きたタイムスリップが物語となっています。
しかしスリップした時間と場所が皮肉なんですね。それは日米開戦の直前、まだ真珠湾が攻撃される前なんですね。 そしてこのころ、アメリカはドイツ、日本と敵対こそしていましたが、まだ開戦前夜、国内世論は開戦反対が強かった時代でした。
そこに来てしまった現実をなかなか信じることができない船員、そして艦長のイーランド。 でもたまたま乗り合わせたラスキーが現実を見据え、事実をどんどん進言していくんですね。
外部の人間なので客観的にものが見えたのが幸いですが。
そして当時の人間との接触により、歴史を変えてしまう大きな危険性を感じ始める未来人(^^)歴史は変わってしまうのか? それとも歴史を変えることはできないのか? そのジレンマが描かれているところは、面白いんですね。
個人的好みとしては「フィラデルフィア・エクスペリメント」の方が好きなんですが、これはこれで良いんではないでしょうか?
ただ帰ってこれるのも半ば偶然で、それも歴史の必然性の問題なんでしょうかね。
やっぱり日本人役は、日本人が演じていないんですよね。 そこはこの作品でも不満でしたけど。

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ニミッツ号を襲う強烈な磁場

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この後艦内は高周波音に襲われる

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ただちに周辺海域を探査

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段々事実を把握していく乗組員たち

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日本海軍機の捕虜が氾濫

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