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神様のカルテ2

2014年作品、深川栄洋監督、 櫻井翔主演。
 
信州・松本。 特別な患者の死を経験し医師として人間として成長した栗原一止(櫻井翔)は、以前と変わらず24時間365日対応の本庄病院に勤務している。 そして、相変わらず彼の当直の時の急患は多い。 今夜も酒を飲んで吐血した者、事故に遭って骨折した者などがどんどん運ばれてきた。
そんな時、内科部長・貫田(柄本明)から、新しくこの病院に赴任してきた医師を紹介される。 君と同じ大学出身と言われ、なんとそれは一止の大学時代の同期で“医学部の良心”と呼ばれていたエリート内科医・進藤辰也(藤原竜也)だった。 同じ将棋部にいた。 そして同じ女性を好きになった友だった。
妻・榛名(宮崎あおい)は妊娠していた。 そのため写真を撮りに遠出をすることは控えていた。 そしてアパート・御嶽荘にも大学生の屋久杉(濱田岳)が入居してきた。 屋久杉というのはあだ名で、教授から屋久杉の研究をしろと言われたことからそう呼ばれるようになってしまった。 周りが賑やかになっていくのだった。
ここ本庄病院は24時間365日受け付ける病院として、地域の受け皿として休みなしに動いている。 そしてさらに、屋上にヘリコプターが降りられるよう、さらなる増設を進めていく方針が発表された。 病院と言えどもビジネスだということだった。
そんな時、新藤の働きぶりが看護師の間で話題になっていた。 彼は5時になるとすぐに帰ってしまう。 そして緊急で携帯に連絡しても繋がらない。 今まで、主任看護師の東西直美(池脇千鶴)は上手く取り成していたが、看護師たちは爆発寸前になっていた。 医師の鏡で一止が尊敬するようだった新藤に何があったのか? そしてさらに、貫田が倒れてしまった・・・
 
地域を預かる病院や、町のお医者さん。 誰もが大学病院に行くわけではありません。 必死に街の健康を担っている病院が舞台のこの作品は、根底に温かさがあります。
前作でもそうでしたが、ある程度何でも対応できる総合病院の中で必死に患者を人間として扱うこの作品は非常に好感が持てます。
しかし今回もテーマは、医師の家庭と、医師の使命でしたね。 対照的なようで、相通じる二人の医師、貫田と新藤。 一止にとって大事な二人に大きな事件が起きます。
実の父のような貫田、かけがえのないと友・新藤、医師も人間、しかし他人の生死を左右するのも医師なんですね。 そんな狭間で葛藤する本庄病院のスタッフたち、もう自然と応援している自分がいました。
ビジネス優先を叫ぶ首脳のやり方に、疑問を持つ栗原に、大学病院の高山秀一郎はさらっと、「憎まれ役も必要なんですよ」 と言うところが印象的でした。 
みんなが菩薩様のようであればいいですが、経営不振で病院が無くなってしまったら、逆に手を抜いて信用が無くなったら、必ずぶち当たる相反する問題。 でも毎日病人は、けが人は、運ばれてきます。 
答えのない問題かもしれませんが、少しずつ助け合い、生きていく姿に素直に感動できる作品でした。 「3」も是非作ってほしい物語でした。

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妊娠した榛名

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本庄病院に移ってきた新藤だが彼は何かを背負っていた

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屋久杉”という学生もやって来た

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貫田の妻・千代と知り合う榛名

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そんな時倒れる貫田

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