12歳の奈緒子(藤本七海)は、喘息の療養で長崎県波切島を訪れていた。 父と母と船に乗った奈緒子は誤って船から落ちてしまう。 帽子が落ちてしまったからだった。 助けようと飛び込んだのは、壱岐健介(嶋尾康史)、雄介(境大輝)の父だった。 無事助けだされた奈緒子だったが、健介は帽子を取りに行った際に突風にあおられ船の底の部分に頭をぶつけ、そのまま沈んでしまい帰らぬ人になった。
そして月日が経った…
天才ランナーとして高校陸上界の期待の星になっていた雄介は駅伝にエントリーしていた。 波切高校陸上部の西浦監督(笑福亭鶴瓶)は雄介に期待をしていたが、"厳しい”とは違う接し方をしていた。
奈緒子はどうしても雄介の走る姿を見たい気持ちが起こり、雄介にとって初の駅伝挑戦となる九州オープン駅伝を見に行くことに決めた。 波切高校は先頭のランナーが転んでしまい、いきなりのハンデを背負うことになった。 しかし雄介はそのランナーにやさしかった。 雄介は怒涛の走りで遅れを取り戻そうとは知った。 奈緒子は何かしたいと思い、休憩所で水を渡す手伝いをしようとする。 雄介が走ってきた。 水を渡そうとする奈緒子に雄介が奈緒子に気がついた。 しかし彼は水を受け取らなかった。 そして雄介は脱水症状となり、レースは負けてしまうのだった…
衝撃的なオープニングで始まる青春劇です。 こういう命の落とし方があるんだな、海は怖いなと思える呆気ない最期を遂げる雄介の父ですが、この最初の駅伝のシーンは雄介のこだわりが生んだ悲劇でした。
上野樹里のいいところを引き出すのは、セリフをいかに少なくさせるかという感じではないでしょうか? そういう意味ではこの作品ではいい感じになっていました。 最大のライバル校の雄介と同じような快速ランナーに綾野剛がなっているのが今では驚きでしたね。 なかなか嫌味な快速ランナー役でした。 海と、走り、空がやけにきれいだなと思えた作品でした。
再会した二人