anttiorbの映画、映像の世界

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バケモノの子

2015年作品、細田守監督、声の出演:役所広司宮崎あおい染谷将太

この世界には人間の世界とは別にもうひとつ、バケモノの世界がある。 人間界“渋谷”とバケモノ界“渋天街”という交わるはずのないふたつの世界があった。
ばけものの世界では、神に転生できるものがいる。 それは宗師と呼ばれる存在で、引退する時にその権利を得る。 ここ渋天街で宗師が引退して神に転生することになり、後継者を決める事になる。 候補者は二人、ひとりは猪王山(山路和弘)、渋天街の誰もが強さ・品格ともに一流と認めるバケモノ。 数多くの弟子をもち、次期宗師の最有力候補とされている。
そしてもう一人は熊徹(役所広司)、渋天街で一二を争う最強のバケモノ。  次期宗師候補の一人だが、その粗暴な性格が原因で、宗師となる為の条件である弟子を取ることが出来ない。 性格は横暴で品格もない。
母を亡くしたレン(宮崎あおい)は、親戚の家に引き取られることになった。 しかし、別れた父親が引き取りに来ないことを聞くが、誰も答えてくれない。 レンは誰の事も信じられなくなり、思わず外に飛び出してしまう。 そして一人で生きていくと言い切ってしまうのだった。
当てもなく自転車置き場で蹲っていると、フードをかぶった男が近づいてきた。 男は、レンに俺のところへ来ないかと誘う。 行くところが無かったレンは、その二人連れの後を追う。 しかし二人が人間でないことはわかっていた。
渋谷の街を二人を追っていると、警察官に呼び止められた。 捕まったら連れ戻される。 必死に逃げると、二人連れが狭い路地に入るところを見た。
レンは何かそちらに行くと、もう戻れないのではとふっと思った。 しかし彼は路地に入って行った。
そしてたどり着いたところは、ばけものだらけの町だった…

細井監督の3年ぶりの長編作品です。 3年に1本のローテーションで、前作 「おおかみこどもの雨と雪」 http://blogs.yahoo.co.jp/atts1964/6480329.html では、人狼と人間の間に生まれたあめとゆきの生き方を描きましたが、今回は、人間の子がばけものの世界で、必死に生きていく物語でした。
声は、役所広司宮崎あおい、以外に大泉洋染谷将太広瀬すずリリー・フランキーが起用されています。
なぜ母が死んだときに父が来てくれなかったのか? それがレンの一番の心の傷で、実はそれがレンの心に大きな穴をあけてしまったんですね。
熊徹は弟子がつかない。 すぐやめてしまうんですね。 それは彼がどうして強くなったのかに原因がありました。 だから人間でもいいと思い、人間の町に行くんですが、実は人間はばけものの世界のはご法度なんですね。
やっぱり監督の作品は安定感がありますし、感動しますね。 レンはばけものの世界では、9歳ということで九太と名付けられます。 孤独な二人は惹かれ合っているんですが、素直になれません。 そこを、二人の友が何故か二人の事が気がかりになり、ずっとそばにいてくれます。
この作品には、小さい生き物が出てくるんですね。 鼠のような白い小さい生き物。チコと名付けられ、絶えず九太からはなれません。 このチコが結構ポイントなんですね。
じっくりと観れる質の高い物語ですし、大きな感動をする作品です。

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家を飛び出してしまったレン

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熊徹に会い、ばけものの街へ

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そこで彼らとも出会う

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熊徹を真似ることにする九太

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成長した九太、ある日人間の世界の戻ってみると

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