雨が降ってきたので撮影は中止になったが、最後の演技が台本通りではなかった、莉沙のセリフだった。 莉沙と高橋はその部分で言い合いになった。 どうしても莉沙は納得がいかなかったが、光浦は強引に莉沙を連れて行ってしまった。
ならその件はちゃんと連絡をするということになった。 メールでも手紙でも。 高橋はメールではなく直筆の手紙に自分の想いを書き上げた。
しかしその手紙を莉沙が読むことは無かった。 車にはねられて亡くなってしまったのだった。
葬儀の後スタッフは部室に集まり、莉沙を偲んだ。 莉沙はどちらかというと出演するより、映画を撮りたい方だった。 ようやく卒業直前に高橋が監督になり、光浦と莉沙を主人公に選んだのだった。 そしてその最後のところが欠けてしまいこの作品はお蔵入りになってしまったのだ。
1年が過ぎある日、高橋が街を歩いていると、莉沙そっくりの女の子が中古レコードをいじっていた。 驚く高橋。 手を差し伸べる瞬間彼女はふり向き 「何か?人違い?」 といい去っていこうとする。
ふらふらと後を追いかける高橋。 そうすると最後の撮影の場所に行く彼女。 どうして後をつけてくるのか?と問いただされ、高橋は1年前に死んだ女の子に似ていると言う。
初めは信用してもらえなかったが、真剣に話すとだんだん信用してくれるのだった。そして彼女は言う。 私は双子の妹だ。 彼女が双子だったことを知らなかった高橋は、思いつく。 ラストシーンを彼女にやってもらおうと。 そして彼女を必死に口説くのだった。 果たして彼女はOKするだろうか?・・・
榎本憲男監督の初作品ですね。
脚本、制作をしていましたが初の監督作品にしては結構面白かったですね。 この先を書くとネタバレになるので書きませんが、岡本奈月の透明感のある演技がいいですね。
台詞回しはちょっとたどたどしいかもしれませんが、それが却っていいですね。 ビッグネームの俳優は出ていませんが、それが大学の映画研究会の雰囲気をうまく出しています。
ちょっと自主制作っぽいところが初々しい感じもしました。次回作期待します。
初の監督になった高橋
しかし彼の作品は、主人公の死でお蔵入りになった
1年後、そっくりの女性が
彼女を口説いてラストシーンを撮ろうとするが
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