黒人の二人組の若者が車を盗んだ。 二人はアンソニー(リュダクリス)とピーター(ラレンズ・テイト)、黒人と言う被差別を受けていることを感じているが、本人たちも真面目になろうとはしていない。 力を誇示するため、金が欲しいためにやっただけ。
同じ車種の車を見つけたが、ナンバーが違う。 しかしその日のライアンは直前に嫌なことがあった。 さらに彼は署内で人種差別主義者として知られていた。
黒人のTVディレクター・キャメロン夫妻が乗った車を強制的に停め、因縁をつけ始めた。 妻の・クリスティン(タンディ・ニュートン)をライアンは権力を笠に屈辱的な取り調べをした。
夫のキャメロン(テレンス・ハワード)は日ごろ仕事でも黒人ということで何かと差別を受けながら、それでもここまでの地位を気づいていた。 しかしここで警官と悶着を起こすのを恐れ、ライアンに屈服した。
クリスティンはライアンを憎悪し、夫に対しても毒づいてしまった。 実はライアンには尿道炎の父がいて苦しんでいた。 病院に電話すると出た女医に焦るあまり喧嘩腰になってしまい、、挙句の果てに差別的な言葉を言ってしまい電話を切られたのだった。
ロスアンゼルスはただでさえ差別感所の残っている場所。 する側、される側が微妙に傷つけあっている・・・
各々の感情が入り混じり、登場人物がそれぞれストーリーを持っています。
アメリカ社会はいまだこんな側面を持っているんでしょうかね?。 だとしたらちょっと悲しいですね。
登場人物の中で一番まともそうなハンセンが一番の悲劇を起こしてしまうところがこの映画の底知れぬ儚さを表しています。
立ち直ろうとしながら死んでしまうピーター。 彼を殺めてしまうハンセン。 どちらも悲しいですね。
でも最後のアンソニーの行動が明日へのわずかな希望をともし、エンドロールとなります。
なかなかポール・ハギスはいい作品を撮りましたね。 彼はどちらかと言うと脚本家ですけど、監督としてもなかなかいいですね。
この二人の犯罪から始まる
屈辱的な捜査
正義感あふれる人間もいるが
連鎖は繋がり
悲劇を生んでいく